からだ・美容
「早く入って」はNG 入浴を嫌がる家族との接し方 気持ち良くお風呂に入ってもらう方法とは
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厳しい暑さが続き、体力や身体機能が低下した高齢者にとって、入浴は避けたいものになることがあります。しかし、衛生や健康管理の観点から、入浴は欠かすことができません。そこで、そんな高齢の親が入浴を嫌がる理由や接し方の工夫について、介護職の経験を持つアースサポート株式会社 西日本第二ブロックの青木志おりさんに、お話を伺いました。
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入浴を嫌がる理由とは?
高齢になると、入浴を億劫に感じる人が多くなります。多くの人の入浴介助をしてきた青木さんによると、入浴を嫌がる理由はさまざまあるそうです。
・体力、身体機能、認知機能の低下
浴槽をまたぐ動作がしんどく、立ったり座ったりすることが困難になると、入浴自体が大きな負担に感じます。また、認知機能が低下すると、入浴の仕方を忘れてしまうこともあります。
・体調不良や転倒の不安
入浴中に体調が悪くなるのではないか、転倒してしまうのではないかと不安になり、入浴が怖くなってしまう場合があります。
・気候や温度の影響
夏の暑さはもちろん、冬の寒さも関係しています。とくに冬は「寒いため服を脱ぎたくない」といった理由で、入浴を拒むことも。
・羞恥心
介護を受けることへの抵抗感や、「裸を見られたくない」「人の手を借りたくない」といった羞恥心が大きな要因になることがあります。
言葉の選び方がカギ!

それでは、家族が入浴を拒否したとき、どのように対処すればいいのでしょうか。つい感情的になりがちですが、言葉の選び方には注意が必要です。
青木さんによると、「臭い」「汚い」「そんな汚い格好で恥ずかしい」「早くお風呂に入って」といった、相手を傷つけ、反発心を生むネガティブな言葉を使ってはいけないそう。
逆に「大丈夫だよ」「ゆっくりでいいよ」「気持ち良くなるよ」など、安心感を与え、相手がリラックスできるような優しい言葉を選ぶといいといいます。入浴の時間を少しでも楽しみに感じてもらえるような声かけを心がけましょう。
