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夢は「殺虫剤のない世界」 夏休みの自由研究、8歳少年の“発明”が反響 「めちゃ優秀」「何者ですか」
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夏休みの思い出と言えば、子どもの頃に一生懸命に取り組んだ自由研究を思い浮かべる人は多いでしょう。何でも自由にテーマを決められる自由研究は、子どもの「好き」をとことん突き詰めるチャンスにもなります。虫が好きすぎるあまり、自作の“コバエ捕獲器”を作ってしまったという小学3年生の少年がネット上で話題を集めました。夢は「殺虫剤のない世界をつくること」。純粋な思いに目を輝かせる男の子と、我が子の夢を全力で応援するご両親の一夏を追いました。
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“殺虫剤禁止”のポリシーの元、捕食者のカマキリやクモを利用した捕獲器を発明
「カブトムシに群がるコバエが酷すぎて、殺虫剤とかを嫌がるし殺すのもダメっていう息子に『なんとか対応考えてっ』って言ったら自作のコバエホイホイ作ってて しかもめちゃ入ってくれて優秀」
先月下旬、SNS上に投稿された写真には、8歳の男の子が自作したというコバエ専用の捕獲器が収められています。傷んだ野菜と生きたカマキリが入ったペットボトルには、コバエが通れるサイズの小さな隙間が複数開いており、匂いにおびき寄せられ中に入ったコバエが捕食者のカマキリに食べられるという仕組みになっています。
独創的なコバエ捕獲器を発明したのは、埼玉県内の小学校に通う8歳の木下湊太くん。幼い頃から虫が大好きで、2歳のときには昆虫図鑑の写真に同じ種類の虫のフィギュアを重ねて遊んでいたそう。初めて見る虫でも特徴から種類を推測するなど、今では大人顔負けの“博士ちゃん”ぶりを発揮しており、「虫ぐるい湊」のニックネームで活動しています。虫を愛する湊太くんの家では、殺虫剤の使用はもちろん、飛んでいる虫をたたきつぶすことも厳禁。虫が苦手な母がカブトムシの飼育ケースに湧いたコバエにまいっていたところ、自ら捕獲器を作ってしまったといいます。
「コバエは逃げる時に上に向かって飛ぶ習性があるので、一度入ったら出られないように、入口はペットボトルの下の方に作りました。ペットボトルをお湯で温めて柔らかくして、半分に切った2つのペットボトルをつなぎ合わせて、コバエが溜まったらすぐに入口をふさげるような仕組みも作りました」
湊太くんの母がコバエ捕獲器の写真と作り方をSNS上に投稿すると、1000件を超えるリポスト、7000件の“いいね”が寄せられるなど反響が続々。「天才…うちもやろう」「自力で解決策を講じていて素晴らしい」「息子さん何者ですか」「道具もアイデアも面白いし凄いですね」など、称賛の声が相次ぎました。その後、SNSで寄せられたアイデアをもとに2号機、3号機も試作。試行錯誤の結果、誘引剤はキュウリの浅漬け、捕食する虫はハエトリグモが最適と判明したそう。また、コバエは冷凍庫で30秒ほど冷やすと動きが鈍り、常温になると活動を再開することも発見。生餌として格段に扱いやすくなったといいます。
