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日本では小学2年生で習うのに、“英語脳”の息子は覚えるのが難しいこと 日本人ママの意外な悩みとは

公開日:  /  更新日:

著者:i-know

九九は将来的に必要なさそうではあるものの…

学校が始まる時期が近づくと、大型ショッピングセンターにスクールサプライコーナーが設置される。当然、中学生必須の電卓も【写真:i-know】
学校が始まる時期が近づくと、大型ショッピングセンターにスクールサプライコーナーが設置される。当然、中学生必須の電卓も【写真:i-know】

 結局、息子は「九九やりたくない」と言い出し、九九を飛ばしてかけ算のワークブックに取り組むことに。アメリカ流の、指で数えながら解を求める息子と、その姿に苛立つ私……。しかも、6の段になると指で数えることが難しくなり、1問解くだけでかなり時間がかかっています。

 すると、息子が「やっぱり九九、覚えたい!」と自ら言い出してきました。「でしょ!? 九九を覚えたほうが、みんなより早く答えが出せるよ!」と盛り上げて、九九を絶賛練習中です。

 ただ、よくよく考えると、アメリカでは中学生以降、ほとんどの学校が数学の授業に電卓を採用するので、暗算や筆算の必要がなくなります。テストでも電卓の使用が認められ、SAT(Scholastic Assessment Test)という大学進学に必要な試験でも使用OK。イギリスやヨーロッパ、オーストラリアでも中学生以降、電卓の使用が推奨されるそうです。

 ということは、将来、英語圏で生きていくであろう息子に、九九は必要ないのかも? そんなことをうっすら考えながらも「ごめん、あなたに九九は必要ないね」とは、いまさら言い出せません。

 とりあえずは後先考えず、母と子ふたりでひたすら九九を暗唱する時間を、ただ楽しむようにしています。

(i-know)

i-know(いのう)

大学卒業後、フリーランスライターに。お笑い雑誌やファッション誌で、著名人のインタビューを中心に活躍。34歳のとき日本のキャリアに一区切りをつけ、単身ニューヨークへ。その後、ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現在は2人の子ども(8歳、6歳)をバイリンガルに育てるべく奮闘している。