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コロナ禍を乗り越えた親子の情熱 幼稚園時代から始めた小学6年生のサッカー自由研究にサポーター感動「素晴らしい体験」「日本版映画みたい」
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思い出を振り返りながら作り上げた研究 1週間の集中作業

この膨大な研究をどのようにまとめたのか、その手法についても詳しく教えてもらいました。
「訪問の都度、記念としてスマートフォンで写真を撮っていて、それをかき集める形で始めました。思い出を振り返る感じです。それに、インターネットの情報で収容人数などの情報を加え、そして本人の印象深かった感想をひとつずつ思い出して、それをまとめました」
研究をまとめるのにかかった時間についても、興味深いエピソードがありました。
「実際に取り組んだ時間としては、1週間ほどでしょうか。最後の訪問となった清水エスパルスのスタジアムが8月16日でしたので、その後1週間ほどで一気にまとめました。仕上がったとき、息子は『こんなに一気に連続で勉強したことはない』と、達成感を話していました」
全スタジアム制覇という目標を達成するには、Kawauchiさんの協力も欠かせませんでした。とくに、人気の高い試合のチケットの確保はひと苦労だったようです。
「大変だったということはあまりなく、毎年少しずつアウェーの遠征として行っていたなか、ここ2年ほどで『もう少しでJ1を全部制覇できる!』として、行き先をあえて絞りました。ただ、なかにはビジターチームの座席が少なく、チケット争奪戦になる試合もあり(今年だと広島、岡山)、その場合はチケット発売時刻にパソコンとスマホの前に張りついて、チケット争奪戦に挑みました」
投稿には、たくさんのサポーターからの声が
投稿された研究は、多くの反響を呼びました。各チームのサポーターから、温かい声もたくさん届いたといいます。
「各チームのサポーターさんが『うちのスタジアムに触れてくれてありがとう』とリポストしてくださり、たくさんの方に見ていただきました。ビジターチームの目線、小学生の目線が斬新だったようで『来てくれてありがとう、次もまた来てね』『不便なところあってごめんね』『ホームのサポーターでは気づかなかったよ』などの意見をもらいました。『小さいときに日本中あちこち行って、良い経験、素晴らしい、うらやましい!』という意見も多くもらいましたし、『「ぼくとパパ、約束の週末」という映画の日本版だね』という意見も。これは、ドイツでサッカースタジアムを親子でめぐる話だそうです」
幼稚園から小学6年生まで、コロナ禍という困難な時期を挟みながらも、親子で積み重ねてきた6年間の軌跡。それは単なる自由研究を超えて、スポーツの魅力、地域の素晴らしさ、そして家族の絆を物語る貴重な記録となりました。
Kawauchiさんは最後に、「どのカテゴリーであっても、現地のスタジアムで観るスポーツは最高です。機会を見つけて、地元のスタジアムにぜひ行ってみてくださいね。推しのチームが決まったら、ぜひアウェーの遠征に行ってみてください。初めてのスタジアムのワクワクは格別で、いつもとは違う魅力の虜になりますよ。アウェーツーリズムという言葉がありますが、我が家はアウェーの地で、ユニフォームを来て街を観光しています」といった観戦スタイルもすすめています。
(Hint-Pot編集部)