からだ・美容
不妊治療で大切にしたい病院選び 専門家が教える「確認しておきたい3つのこと」
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教えてくれた人:小松原 千暁
その2 通いやすさ
不妊治療は、ARTなどの高度な治療になると、通院の回数が増えたり、卵子の発育具合などによって突発的に通院が必要になったりすることもあります。職場や自宅からの近さ、通いやすさは、選ぶポイントとして考慮しましょう。
診療時間や設備も、確認しておきたい点です。多くの医療施設は午前と午後に診療時間が分かれて、夕方までには終了しますが、早朝や夜に診療をしているクリニックも。一般的には予約制ですが、待ち時間が長くなることもあり、メールで診察までの待ち時間を知らせたり、外出を許可したり、通信環境を整えてパソコンが使えるスペースを設置したりするなどの工夫をしている医療施設もあります。
場合によっては、不妊治療の期間が長くなることもあるでしょう。続けていくためにも、できるだけ自身のペースを守って通院できる医療施設を選びたいところです。自宅と職場との距離、待ち時間、受診可能な時間帯なども含めて検討しましょう。
その3 治療実績や妊娠率
治療実績ができるだけ多い病院かどうかも、判断基準のひとつになります。不妊治療は、年齢や状態によって治療の選択肢が変わるため、すべての人にとって同じ方法が良いとは限りません。どのような治療が適しているか、検査で治療方針を決定し、実際に治療を始めてみないとわからないのが不妊治療の特徴です。
そのため、治療経験が豊富な医療施設は、個々のケースにおいて柔軟な対応が期待できます。とくにARTの実施件数が多い医療施設は、さまざまな患者に対応してきている証なので、検討材料にすると良いでしょう。
妊娠率の高さも気になるかと思います。出ている数字だけを鵜呑みにせず、年齢別、治療方法別、初回の妊娠率の情報を公開しているか確認してください。不妊治療の妊娠率は、年齢によって変わります。また、累積妊娠率では、治療回数を重ねることで妊娠率が高くなる傾向にあるため、自分の年代が初回の治療でどれぐらいの妊娠率があるのかという点を見極めましょう。
治療をどう進めていくか、夫婦で相談し選択を
不妊治療を開始するときは、通いやすさに重きを置いて、医療施設を考えても良いと思います。しかし、近くて通いやすいを優先するあまり「ARTをしていなかったので、一般治療を長く続けてしまった」と後悔する例もあります。
不妊治療が6か月~1年を超えても妊娠に至っていなければ、治療方針の変更、またはより熟練した医師やスタッフがいる不妊治療の施設へ転院することも含めた見直し、総合的な判断をすることをおすすめします。不妊治療をどのように進めていくか、夫婦でよく相談し、納得のいく選択をしていきましょう。
(Hint-Pot編集部)