仕事・人生
「職業・黒沢秀樹」 50代で老眼が進んでも「キャリア」と感じられるプラス思考 固定観念にとらわれない生き方
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1990年代バンドブームのなかで、独自のポップサウンドを確立したL⇔R。「KNOCKIN’ ON YOUR DOOR」をはじめとする数々のヒット曲で、多くのファンに愛され続けたバンドのギタリストだった黒沢秀樹さんは現在、7歳長男の父親、ミュージシャン、産業カウンセラー、そしてスタートアップ企業の執行役員など、多彩な顔を持っています。55歳になった今も、新たな分野に果敢に挑戦し続けている黒沢さん。ジャンルを超えて活躍する「職業・黒沢秀樹」としての生き方に迫りました。
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社会課題をビジネス化する挑戦
2018年に第1子が誕生した黒沢さん。子どもが1歳を過ぎた頃から、“自主育休期間”として仕事量をセーブし、資格取得や事業の立ち上げなど、さまざまなことに挑戦してきました。
そのひとつが、東広島市が行う共創型起業プログラム「円陣」への参加。社会課題のビジネスによる解決を目的としたプロジェクトです。黒沢さんはそこで「伴走者」として、事業化を目指す「プレーヤー」たちを支援する役割を担っています。
東京に住んでいることもあり、最初は消極的でした。しかし、実際にプロジェクトに関わっていくことで、その重要性に気づいたといいます。
大学生が立ち上げた「勉強を教えない塾」
そして、黒沢さんは現在、大学生による2つのスタートアップ企業に深く関わっています。1つ目は、広島大学の現役大学生・井上遊星さんが代表取締役として起業した株式会社スターベルズ。黒沢さんは執行役員を務めています。
同社のミッションは「輝く人が輝く人を育てる」こと。「勉強を教えない塾」というユニークな形で、高校生向けに「進路探究支援プログラム」などを展開し、教育の選択肢に“自己探求”の視点を持ち込んでいます。
黒沢さんは、役員としてそのビジョン実現に伴走。ビジネスパートナーとして、また人生の先輩として、若者たちを支えているといいます。
「ミーティングでは僕のほうが学ぶことも多い。本当に優秀な人たちで、僕が若かったときには想像もしなかった価値観に触れられます」
