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「随分と外国人が増えたな」 ニューヨーク在住日本人が一時帰国で実感した日本の変化
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数年でさらに実感が強まった少子化

ニューヨークは多様な人種、民族が溶け合うように存在します。それがこの街の魅力だといえるでしょう。外を歩けば英語だけではなく、スペイン語や中国語など、あらゆる言葉が聞こえてきます。
イタリア料理店で、イタリア語でオーダーを聞かれたこともあります。意味はわかりませんし、こちらがイタリア人に見えるとはとても思わないのですが。
一方で、これまで日本は比較的同質性の高い国だと思われてきました。ただ一時帰国したときに、随分と外国人が増えたなと感じました。
それもそのはずで、2025年1月時点の人口調査によると、日本に住む外国人の数は過去最多の367万人を超え、東京ではすでに20人に1人が外国人だといいます。少子化の影響もあり、20代から30代ではすでに10人に1人が外国人だともいわれており、この傾向は今後も続くでしょう。
日本のあり方もきっと変わっていくことでしょうし、ニューヨークのようになっていくのかもしれません。少し寂しい気持ちもするのですが、それもまた日本の新しい魅力になるでしょう。
外国人による犯罪は統計上増えていない
少子化と並んで、これからの日本社会で大きなテーマとなるのが、外国の方とどうともに暮らしていくかということです。今夏の参議院選挙で参政党が躍進し、当初は争点だといわれていなかった外国人の問題が大きく取り上げられました。これも日本の多くの人が問題だと認識しているからでしょう。
日本における外国人の犯罪の全犯罪件数に占める割合は大きくないという統計はあります。それをもって外国人の犯罪は治安の悪化に影響しないという見方もあります。
理屈だけで心配しなくていいとは割り切れないのが人の感情ですよね。だからこそ大切なのは、恐れるのではなく「どうやって安心して暮らせる環境を一緒につくっていくか」という視点。多文化とふれあう機会が増えることで、生活がより豊かになったり、子どもたちの未来が広がったりする可能性もあります。日本がどんな社会を目指すかは、私たち一人ひとりの選択の積み重ねなのだと思います。
(ユキ)