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キノコに賞味期限の記載がないのはなぜ 実は傷みは早い やってはいけない保存方法を栄養士が解説
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教えてくれた人:和漢 歩実
キノコを長持ちさせる保存方法
キノコは水分が多く、保存方法を間違えるとすぐに傷んでしまいます。風味や食感をできるだけ長く保つためには、湿気を避け、鮮度が落ちにくい環境を作って保存することが大切です。
買ってきたら袋やパックから出し、そのままキッチンペーパーで包んでポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室に入れましょう。キッチンペーパーが余分な水分を吸ってくれるので、ぬめりやカビの発生を防ぎます。冷蔵の場合は、2~3日以内を目安に使い切ってください。
長く保存したいときは、冷凍がおすすめです。石づきがあれば取って、使いやすい大きさにほぐし、そのまま冷凍用の保存袋に入れて冷凍しましょう。キノコは冷凍すると細胞が壊れ、うま味成分が出やすくなるので、凍ったまま加熱調理すると味が濃くなるメリットもあります。冷凍なら2~3週間保存可能です。
また、天日干しもおすすめです。日光に当てることで旨味や栄養素が増え、長期保存も可能になります。
前述しましたが、キノコは水分を吸いやすく風味が落ちるため、基本的には洗わずに保存しましょう。気になる汚れやホコリは、調理前に湿らせたキッチンペーパーで拭き取ります。落ちにくい場合は、水洗いしてかまいません。
キノコの栄養を逃さない食べ方
キノコは、種類によって栄養価に多少の違いはありますが低カロリーで、食物繊維やビタミンB群やD、カリウムなどのミネラルが含まれています。
食物繊維は腸内環境を整える働きがあり、便通の改善や生活習慣病予防にも役立ちます。また、ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨の健康を維持するために欠かせない栄養素です。調理に使う前にキノコを15分程度、日光に当てるだけで、ビタミンDが増えるといわれています。
キノコの栄養を効率的に摂取するには、汁物にして食べると良いでしょう。鍋物やみそ汁、スープなどの具材にすると、水溶性の食物繊維やビタミンB群の栄養素を逃さず食べられます。
油と一緒に食べると、脂溶性のビタミンDの吸収率が高まります。しかし、キノコは油を吸いやすく、大量の油で炒めると風味が損なわれるのでおすすめしません。電子レンジで加熱してから、オリーブオイルや油分を含むドレッシングなどをかけると、風味良く楽しめます。
(Hint-Pot編集部)