Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

秋冬が旬なのに「春菊」と呼ばれるのはなぜ? 優れた栄養メリットを効率よく摂取できる食べ方とは? 栄養士が解説

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

肉や魚、オイルと一緒に食べると効率アップ

 春菊は、新鮮なものであれば、葉の部分を生で食べられます。βカロテンは脂溶性なので、油と一緒にとることで、吸収率アップが期待できるでしょう。春菊サラダのドレッシングとして、ゴマ油とポン酢、またはオリーブオイルと塩コショウを合わせるとおいしいです。

 また、鉄を効率良く摂取するには、肉や魚、豆腐などたんぱく質が多い食品と組み合わせるのがおすすめです。たとえば、牛肉や豆腐、卵を使うすき焼き、魚介鍋などに春菊を使うと、相性が良いでしょう。仕上げにビタミンCが多いレモンの絞り汁を使うと、さらに鉄の吸収率がアップします。

 春菊は、結石の原因ともいわれるシュウ酸(えぐみ成分)が少ないため、ホウレン草のように下ゆでする必要はありません。電子レンジで加熱するだけで、おひたしや和え物にできるので手軽です。

茎は太くなく、濃い緑色のものを選ぼう!

 選ぶ際は、葉が黄色や黒色に変色しているものは避けましょう。濃い緑色のものが新鮮です。茎は太くないほうが、やわらかくておいしいとされています。葉がみずみずしく、香りの強いものを選びましょう。

 旬を迎えた春菊を、鍋やサラダ、和え物など、さまざまな形で食卓に取り入れてみてはいかがでしょうか。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾