仕事・人生
日本では当たり前だった常識から脱却 ロンドンで働く日本人女性が気づいた自分らしい働き方と生き方
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日本で働いていた頃、当たり前だと思っていた長時間労働や丁寧すぎる接客。しかし海外で働き始めた日本人女性2人は、その当たり前の働き方が、実は違うと気づかされたといいます。ふたりが働くのは、イギリス・ロンドンにある日本パティスリー&カフェ「WA Cafe」。異国の職場で感じた働き方の違いから見える、日本の職場文化について話を聞きました。
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オン・オフがはっきりしている労働環境
「WA Cafe」は、ロンドンのコベントガーデンなどに4店舗を展開する、「日本人パティシエ/ベイカーが作る和と洋の融合スイーツ」をコンセプトにしたパティスリー店です。地元イギリス人だけでなく、観光客にも人気のお店です。店内にはあんぱんやメロンパン、ショートケーキや抹茶を使ったケーキなど、日本独自のパンやケーキが並びます。
プロダクションマネージャーとしてパティシエの技術を生かして働く宇佐美葵さんが驚きを込めて語るのは、ロンドンでの労働環境についてです。
「ロンドンでは、本当に定時で上がっていますね」
日本で経験したベーカリーでは15~16時間、結婚式場でも婚礼が入ると半日以上働き続ける日々。「今振り返るととてもハードでした」と苦笑いする宇佐美さんにとって、定時出退勤が当たり前のロンドンの働き方は衝撃的でした。
「日本人って頑張りすぎちゃうじゃないですか。でもヨーロッパ圏の人は状況に応じて潔い決断をする傾向にあると感じました。そして、休憩時間は休憩時間というように、オンとオフの切り替えがすごくはっきりしているなと思います。
こちらの少しラフな雰囲気には、慣れていくと気持ちが楽になるかもしれません。たとえば、レジスタッフが座って接客していることもあります。日本では、丁寧さや周囲への配慮を大切にする文化が根付いているので、そうした違いを感じることもあるかもしれませんね」
仕事とプライベートの境界がはっきりしているイギリス。宇佐美さんはオン・オフの切り替えや心の余裕を再発見したといいます。
