仕事・人生
日本では当たり前だった常識から脱却 ロンドンで働く日本人女性が気づいた自分らしい働き方と生き方
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ふたりがそれぞれ選ぶ未来とは

ロンドンでの働き方を通じて、新たな価値観を手に入れたふたり。それぞれが描く未来は異なります。
「日本で厳しく指導してもらって、ひと通りのスキルを学んでから来たので、ここでさらにブラッシュアップをさせてもらっている感じです」
プロダクションマネージャーとして、現場の製造を担いながらスタッフの指導やマネジメント業務も担当する宇佐美さんは、来年で就労ビザが満期の5年を迎えます。その後は永住権取得を目指すことに。海外でのキャリアをさらに築いていく道を選びました。
一方の植木さんはまもなくイギリス人との結婚を予定しており、これをきっかけに日本帰国を予定しています。「彼は『私が日本に帰りたいなら、ついていく』と。子育ても、日本でしたほうがいいかもねという話をしました」と、来年にも日本に居を移す予定です。
永住権取得を目指してロンドンに残る宇佐美さんと、結婚を機に日本へ帰国する植木さん。選ぶ道は違っても、ふたりに共通するのは住み慣れた日本を離れ、未知の海外での生活に踏み出した勇気と潔さです。
「若いうちのほうが色々失敗もしやすいですし、軌道修正もできます。例えばイギリスと合わなくても、30歳以下ならほかの国でもワーキングホリデーに行けるので。『いつ行こう』って考えているより、まずは行ってみることです」
そう断言する宇佐美さんに呼応するように、植木さんも自身の経験をこう振り返ります。
「すごくモヤモヤしながら毎日働いていて、『自分の人生がこのまま終わっていいのかな』という気持ちがあったので、やらないで後悔するよりは、やってみたほうがいいと思います。やりたいことは、チャレンジしたほうが絶対いい。そうしないと、『あのときやっておけば良かった』と後悔することになります」
「このままでいいのかな」――そんな問いを抱えながら日々を過ごしている人は、少なくないはずです。ロンドンで新たなキャリアを築いたふたりの歩みからは、迷いながらも一歩を踏み出すことの大切さが伝わってきました。
(Hint-Pot編集部)