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「無言の圧を感じた」 アメリカに「同調圧力」はない? ハワイで暮らして気づいた“意外すぎる空気”

公開日:  /  更新日:

著者:i-know

絶対にメッセージに反応しなければいけない空気

 さらに、クリスマスを前に「同調圧力」がすでに発動しています。

 子どもの習い事が縁で仲良くしている、我が家を含めた3家族がいます。そのうち、ひとりのママ友が「クリスマス仕様のスペシャル・アイススケートに行こう!」と、グループチャットを送ってきました。

 チケット料金は、家族4人で約150ドル(約2万3000円)。通常のアイススケートなら子どもだけの入場料、合計40ドル(約6000円)で済むのに……と思った私は「うちはパスするね! 来年の夏休みに向けて、旅行貯金をしているから」と返信しました。

 すると、もうひとりのママ友が個別メッセージをくれて「3家族で楽しまないと意味がないから、入場料はうちが払うよ」と言ってくれるではありませんか!

 というのも、私はときどき、そのママ友の子どもを送迎しているので、「その御礼として150ドルを負担したい」とのことでした。ご厚意に甘えて参加することにしましたが、そのママ友からの「あなたは“絶対に”参加しなければいけない!」という無言の圧を感じた出来事です。

 そのほか、近所のママ友6人のグループチャットでは、日本のみなさんと同じく“絶対に”返信するか、リアクションしなければいけません。そして、誰かの子どもが誕生日の際は、誕生日パーティーが開催される・されないにかかわらず、プレゼントを準備しなければいけません。

 ここで暮らすまでは「アメリカは自由の国。自分自身がルールブック」なのだろうと思っていましたが、それは大きな勘違い。アメリカにはアメリカの「同調圧力」が存在していることを知り、日本で子育てしているママさん同様に、一抹の息苦しさを感じている今日この頃です。

※1ドル=154円で換算(11月11日現在)。

(i-know)

i-know(いのう)

大学卒業後、フリーランスライターに。お笑い雑誌やファッション誌で、著名人のインタビューを中心に活躍。34歳のとき日本のキャリアに一区切りをつけ、単身ニューヨークへ。その後、ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現在は2人の子ども(8歳、6歳)をバイリンガルに育てるべく奮闘している。