どうぶつ
看板猫になった捨てねこ エステサロンでお客様を“おもてニャし” 「ある意味、凄腕のカウンセラー」
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セイラちゃんがきっかけで広がる保護ねこの輪
偶然が重なり、柿本さんのお家へやってきたセイラちゃんですが、以前はどこかのお家で飼われていた可能性が高いそう。
「セイラちゃんは元々捨てられたねこちゃんだったんだよっていうお話をすると、お客様や生徒さんがとても関心を持ってくださるんですね。セイラちゃんがきっかけで保護ねこを飼おうと思ってくださって、実際に飼い始めた方も何人かいらっしゃいます」
ねこを飼うならペットショップへと思っている人も多いかもしれません。でも、決して選択肢はそれだけじゃありません。
人間の身勝手で、ある日突然、暖かなお家から外へ放り出された小さな小さな子ねこは、いったいどんな辛い思いをしたでしょう。どんなに寒い思いをしたでしょう。そんなねこ達があなたの周りにいるかもしれないということ……。
助けてくれる存在 そして学ばせてくれる存在
最後に、柿本さんにとってセイラちゃんはどんな存在かと聞いてみました。
「ある時は助けてくれて、ある時は学ばせてくれる存在ですね。ある意味カウンセラーだなって思うんです。凄腕の。ちょっとしんどい時はササッと寄ってきてくれますし。こっちがお世話をしているつもりでも、実は逆に助けてもらっている部分の方が大きいのかなと思います。仕事から帰ってきた主人も、セイラちゃんを撫でているとそれだけでホッとする、癒やされるって言っています。見てるだけでも元気をもらえますね」
「セイラちゃんを見ていると、『もっと自由にのんびりしてていいよね』って思うんです。東京って色んな人に出会える街で情報も溢れていて物質的にも豊かで……でもつい他人と比べてしまうことも増える街だと思うんです」
人と比べずに“自分が”幸せに思えたら、もっとシンプルに、物にこだわらなくてもいいんじゃないかと思うという柿本さん。
「本当に幸せそうに寝ている姿を見ていると、それだけで幸せだよねって思いますし。職業柄よく、自分に自信がなくて……と相談を受けるのですが、そういう時はセイラちゃん見てと答えます。本当に色々と勉強になりますよ」
一緒に寝ている時。一緒に遊んでいる時。思いっきり遊んでいる時。
セイラちゃんといるどんな時間も、柿本さんにとって大切な幸せ時間。
「やっぱりセイラちゃんが健康でいてくれたら一番幸せだなって思います」と柿本さん。今ではこんなに元気な姿を見せてくれていますが、実は先日生きるか死ぬかの大手術を受けたのだそう。
2年前、あんなにも小さな身体で、1人公園をさまよっていたセイラちゃん。でも今ではこんなにも愛情を注いでくれるパパとママがそばにいます。そして、「セイラちゃんに会いたい!」と声を弾ませてやってきてくれるお客様がいます。あの時に出会えて、こうして迎えられて本当によかったと心から思います。
ただそこにいるだけで自然と笑顔に……。セイラちゃんにはそんな特別な力があります。
セイラちゃんと柿本さん“ふたり”による、他にはない“おもてなし”の時間。きっとものの数分でセイラ店長の癒やし“技術”に魅了される人は、これからもたくさんいるでしょう。
記事協力:Total Beauty Salon Belleza
(猫ねこ部)