食
白菜やキャベツの黒い斑点 食べても平気? 水分95%でも優秀な成分たっぷり 効率的な食べ方を栄養士が解説
公開日: / 更新日:
教えてくれた人:和漢 歩実
白菜とキャベツ、栄養面で違いはある?
白菜もキャベツも、同じアブラナ科の野菜です。栄養成分に共通点が多く、幅広い栄養素を含みます。
95%以上が水分の白菜ですが、優れた栄養素を含みます。コラーゲンの生成に欠かせないビタミンC、体内の余分な水分や塩分を排出する働きをするカリウム、腸内環境を整えてくれる食物繊維もあります。このほか“造血のビタミン”と呼ばれる葉酸、丈夫な骨に欠かせないカルシウムなどが挙げられます。
キャベツも水分が約93%と多いですが、白菜と同様にビタミンCやカリウム、食物繊維、葉酸、カルシウムなど、ミネラルやビタミンを含む野菜です。とくにキャベジンと呼ばれるビタミンUは、キャベツの特徴的な機能性成分で、胃粘膜を保護し、胃潰瘍予防や胃酸を抑える働きが期待されています。
近年、白菜などアブラナ科の野菜に含まれる、イソチオシアネートという成分が注目されるようになりました。抗酸化作用があり、がんや動脈硬化など、生活習慣病予防に期待できると考えられています。
白菜もキャベツも、水溶性のビタミンやミネラルが多いので、栄養メリットを効率良く摂取するためには、鍋やスープなど汁ごと食べる料理にするのがポイントです。黒い斑点があっても、食品ロスの観点から、おいしく無駄なく食べたいですね。
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾
