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「クマかと思ったら…」 ゴミ集積所から聞こえた「助けてー」の悲鳴 思わぬ身近な危険に注意 奇跡の救出劇に2.7万“いいね”
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クマの出没が各地で相次ぎ、住宅街でも警戒が必要な状況が続いています。しかし、日常生活にはほかにも、思いがけない危険が潜んでいるようです。X(ツイッター)で話題になっているのは、夜のゴミ集積所で起きた事件。身近で起きうる危険に驚く人が続出しています。2.7万件もの“いいね”が集まったポストについて、投稿者のノムラ(@nomu1010)さんに詳しいお話を伺いました。
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「助けてー」 暗闇から聞こえた悲鳴
日本列島に強い寒気が流れ込んだ12月3日。北陸地方では積雪やひょうへの警戒が呼びかけられ、夜には真冬並みの厳しい寒さとなっていました。
ノムラさんは、「町内会のごみかごの中で何かが動いていて、クマが生ゴミを漁っているかと思ったら、中から『助けてー』という悲鳴。ご近所さんだった」との書き出しで、驚きの出来事を投稿しました。
声が聞こえてきたのは、ゴミ集積所に設置された開き戸式の屋根付きゴミストッカー。害獣対策や風雨によるゴミの飛散防止に役立つ一方、小屋のような形状のため、ゴミを出す際には人が中まで入る必要があります。
中にはなんと、顔見知りの女性の姿がありました。ゴミを捨てにきたところ、強風で扉が閉まり、外に出られなくなってしまったそうです。「凍死するところだったわ~」と大泣きする女性を連れ、ノムラさんはそのまま銭湯へ連れて行きました。
投稿には、寒さを物語るひょうが散らばった地面の写真や、女性が閉じ込められていたゴミステーションの写真も添えられており、2.7万件もの“いいね”が寄せられました。
リプライ(返信)には、「まさに命の恩人」「開き戸タイプだとそんな危険が……一人の時はあまり奥に入らないほうが良いですね」「クマかと思ったらご近所さんで『助けてー』は衝撃すぎる……」といったコメントが数多く届いています。
車社会の夜道 30分間誰にも気づかれず「あと数時間遅ければ…」

ノムラさんがゴミ集積所の前を通りかかったのは、午後9時前のこと。実はこの地域では、2か月ほど前に近所の神社にクマが現れる騒動があったばかりでした。クマが出没したことや、もともと車社会なこともあり、夜に徒歩移動する人はほとんどいません。
そのため女性は、閉じ込められてから30分以上、誰にも気づいてもらえず、困り果てていたようです。そんなところに、ノムラさんがたまたま自転車で通りがかり救出されました。
女性が閉じ込められたゴミステーションは、扉が閉まると内部からは開けられない構造になっていました。さらに、メッシュとはいえ、害獣などが入らないよう頑丈な造りになっているため、もちろん女性の手では壊すこともできません。
真冬の夜、薄着のまま閉じ込められ、もしもノムラさんが通りかからなければ……そう考えると、背筋が寒くなります。
「あと数時間遅ければ生命の危険があったと思います。本当良かったと思う一方、同じ事案が発生しかねないことに恐怖を覚えました」
