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「こいつが…人類の敵…!」 水族館のユニークすぎる展示に驚きの声 「子どもよりも大人のほうがかなり興味がある」生き物とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

「2度見することが多い」 大人がとくに興味津々の展示に

サンマの切り身に元気良く潜り込むアニサキス【写真提供:伊勢シーパラダイス】
サンマの切り身に元気良く潜り込むアニサキス【写真提供:伊勢シーパラダイス】

 阪さんによると、アニサキスの展示を始めたきっかけは、スルメイカをさばいた際に発見したことだったそうです。「もともとアニサキス自体がネットでたびたび話題に上がるので、生体を入手できた際には展示しようと考えていました」と話します。

 展示が短期間になる可能性があるのは、アニサキスは海水飼育だけでは3日ほどしか生きられないためでした。「魚の切り身の上にアニサキスを展示することで長生きさせるのと、筋肉に入り込むとどれだけ見つけづらいか、というのをお客様に体感してもらうようにしています」と、こだわりを語ります。

 このユーモアたっぷりな展示に、来場者は想像以上の反応を見せているといいます。水族館でまさか生きたアニサキスを展示しているとは思わないのか、2度見する人もいるそうです。

「ほかの水槽を見ているお連れ様を呼んで、『これ、見てみて』という反応が多いのと、スタッフが付近に常駐しているのでアニサキスについて話しかけられることもあります。また、こちらから声かけても、かなり興味津々にお話を聞いてくれますね。『アニサキスを見に来た』というお客様も複数人確認しており、Xの投稿の影響がかなりあったな、と感じます。子どもよりも大人のほうが、かなり興味があるようです」

 現在は7匹が生存しており、「過去に展示した際よりもかなり長生きしてくれています」と阪さん。アニサキスは鯨類を繁殖するための寄生先とし、魚類の中では成虫になれないとのことで、「殺したりせず今の姿のままで長生きしてくれればな、と思っております」と語ります。

冷凍でもアレルギー症状が出る可能性もあるので注意

 厚生労働省の公式ウェブサイトによると、アニサキスによる食中毒を予防するには、「より新鮮な魚を選び、速やかに内臓を取り除く」こと。また、「魚の内臓を生で食べない」「目視で確認して、アニサキスの幼虫を除去する」ことが大切です。

 アニサキスの幼虫は、食酢や塩、しょうゆ、ワサビなどでは死滅しません。マイナス20度以下で24時間以上冷凍されたものか、70度以上、または60度なら1分以上加熱したものを食べるようにしましょう。

 さらに、同館の投稿では、「アニサキスアレルギー体質の方は、冷凍などで死んだものを口にしてもアレルギー症状が出る事がありますのでご注意を」と注意喚起しています。

 アニサキスの展示だけでなく、見どころがたくさんある同館。現在のシーズンは「毛が乾いたアザラシを近くで見ることができます」とのことです。また、冬に出現するクラゲたちの期間限定展示や、タツノオトシゴの赤ちゃんたちも定期的に誕生しており、訪れるたびに新しい発見が楽しめますよ。

(Hint-Pot編集部)