年末年始は、一年の疲れを癒やし、家族でゆっくり過ごせる貴重な時間。実家への帰省を楽しみにしている人も多いでしょう。ところが、その“楽しみな時期”が毎年、苦痛になってしまっているという女性がいます。夫が決まって体調を崩し、帰省もできず、看病に追われる年末年始。本当は優しくしたいのに、どうしても冷たく当たってしまうといいます。繰り返される状況の背景には、何があるのでしょうか。夫婦カウンセラーのアドバイスとは。

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毎年体調を崩す夫にイライラ

　関東在住の前田友奈さん（仮名・30代）は、「夫が体調を崩すとイライラして、ひどいことを言ってしまう」そうです。

「イライラがひどくなるのは、とくに年末年始。夫の仕事柄、12月に繁忙期が来るのですが、毎年、冬休みに入った途端に風邪をひいたり、インフルエンザにかかったり。私も年末年始は仕事で疲れているのに、『また？』『なんで体調管理できないの？』と思ってしまって……」

　友奈さんは、夫の両親と同居中。何よりもつらいのは、年に一度、正月に予定している自分の実家への帰省が、夫の体調不良で見送りになることだといいます。

「2年に一度は『体調が悪いから無理』と言われて、帰省できないんです。義両親とは毎日顔を合わせて、普段から気を遣って暮らしているのに……。夫が私の両親と会うのは、2年に一度あるかないか。夫婦で帰省するのを、母が楽しみに待っていてくれるのを知っているから、『今年も行けなくなった』って電話するたびに胸が痛くて。私の両親をないがしろにされているような気がして、つい責めてしまうんです」

　夫が寝込むたびに、友奈さんは「私だって疲れてるのに」「毎年同じパターンだよね」と口に出してしまうそう。夫は謝ってくれるものの、それがさらにイライラを加速させるのだとか。

「何度言っても薄着で寝るのをやめなかったり、忙しいのに夜更かしをしたり……。毎年のように体調を崩しているのに、生活態度も改めないから、つい冷たい目で見てしまって。しかも、今年はインフルエンザをうつされて、私まで寝込むことになり、散々なお正月でした」

　夫は友奈さんが寝込むと、コンビニエンスストアで買い物をしてくるなど、普段よりも優しく接してくれるそうです。しかし友奈さんは、夫が体調不良のときに「自分のせいなくせに」と思うと優しくできず、複雑な思いを抱えているといいます。

「本当は優しくしたいんです。でも『またか』と思うと、どうしても責めるような言い方になってしまう。こんな自分が嫌になります。どんな心持ちで夫に接していけばいいのでしょうか」