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「下着すら義母に洗ってもらっていた」 義実家への泊まりがけ帰省を拒否された 義母が漏らした「もてなすのが限界」の本音と突きつけられた“常識”

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:夫婦カウンセラー・原嶋 めぐみ

義父母から突きつけられた、まさかの宿泊拒否(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
義父母から突きつけられた、まさかの宿泊拒否(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 面倒くさいし、お金がかかるから、帰省なんかしたくない! という意見がある一方で、帰省される側からも「おもてなしが大変」「布団や食事の準備が大変」といった声が上がっています。今回お話を伺ったのは、義理の実家への泊まりがけの帰省を「断られた」という女性。断られた理由は、なんだったのでしょうか。

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甘えすぎた結果が招いた悲劇

「今年から、帰省するなら日帰りかホテルに泊まってほしいって言われてしまいました」

 そう語るのは、関東在住の師岡かりんさん(仮名・40代)です。かりんさんの実家は豪雪地帯のため、年末年始は関東にある夫の実家に帰省するのが、結婚以来の恒例行事だったといいます。

 それが今年に入り、「高齢になったため、泊まりで人をもてなすのが大変になった」として、宿泊を断られてしまいました。

 子どもたちも小学生と中学生になり、食事や布団など、用意するものが増えているのは確かです。ただ、義父母はまだ60代前半。義父も現役で働いており、かりんさんにとっては「高齢」という言葉に、どうしても納得がいきませんでした。

「孫たちがかわいくないのか」と感じ、強く問いただしてしまったところ、後日、義姉から厳しく叱られることになりました。

「初めてお正月に泊まったとき、私は20代で、第1子を産んでまもなかったんです。そのときは義母がなんでもやってくれて、以来、それが当たり前になっていました。義姉からは『子どもが小さいうちは仕方ないけど、もういい加減、常識をわきまえなさい』と言われました」

 義姉からは、これまでの滞在中の振る舞いについて、具体的に指摘されたといいます。

 食事の準備を一切手伝わず、皿を下げることすらしなかったこと。4~5泊の長期滞在をするにもかかわらず、洗濯物はすべて洗濯カゴに入れっぱなしだったこと。

 そして何より、「いい大人の嫁が、自分のパンツまで義母に洗わせていた」ことが、義姉にとっては看過できなかったようです。

「そこまで言われて、さすがに反省しました。今後は自分たちでやるので、これまで通り帰省させてほしいと伝えたんです」

 そうして改めて義父母に連絡を取ったものの、返事は変わりませんでした。

「何かしてほしいわけではない。ただ、人が来るだけでも疲れてしまうので、帰省は遠慮してほしい」と言われ、泊まりでの帰省は完全に断られてしまったといいます。

 それでも、かりんさんが宿泊での帰省にこだわるのには、理由があります。自宅から夫の実家までは、車で約150キロ。片道3時間ほどかかるため、往復を考えると、日帰りは現実的ではありません。近隣に泊まるにしても、家族5人分の宿泊費が必要になり、年末年始の高騰時期は大きな負担になります。

 こうした状況で、夫は「お前が何もしなかったからだ!」と、かりんさんを責めたそうです。

「夫のほうこそ、自分の実家なのに何もしていなかったと思います。私ばかり責められる意味がわかりません。でも、夫はどうしても帰省したいみたいで……。年末年始で宿泊費が高いですし、正直、1泊分のお金すら出せない状況です。本当に、どうすればいいのかわからなくて……」