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「下着すら義母に洗ってもらっていた」 義実家への泊まりがけ帰省を拒否された 義母が漏らした「もてなすのが限界」の本音と突きつけられた“常識”

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:夫婦カウンセラー・原嶋 めぐみ

自分たちのことは自分でやる

 夫婦関係のプロから見て、かりんさんの悩みはどのように整理できるのでしょうか。夫婦カウンセラーの原嶋さんに話を聞きました。

「下着すら義母に洗ってもらっていたというのは、甘えすぎですね。家族5人分の着替えですよ? 大型の洗濯機であったとしても、2~3回に分けて洗う必要がありますよね。洗って、干して、たたんで……それだけでかなりの時間と体力を要します」

 原嶋さんは、これは「手伝わなかった」というレベルではなく、生活の主体を義父母側に預け切っていた状態だと指摘します。

「食事についても同様です。普段は夫婦2人分で済むところが、年末年始は一時的とはいえ7人分になる。キッチンに他人が入るのを好まない方もいますが、それ以前に、作業量そのものが大きく変わります。その状況で、準備や後片づけをすべて任せていたのであれば、『これからはやります』と言われても、すぐに信頼を取り戻すのは難しいでしょう」

 では、今回の状況を打開する方法はあるのでしょうか。

「結論から言えば、『これまで通り泊まりで帰省する』という選択肢は、現実的ではありません。どうしても帰省したいのであれば、夫ひとりで帰る形も検討すべきです」

 一方で、関係を断つ必要はないとも話します。

「これまでの関係性を踏まえると、今年は無理に帰省せず、オンラインで孫の顔を見せたり、義父母の好みに合った贈り物を送ったりするなど、距離を保った形での関わり方が適しています。贈り物は、相手の生活リズムを乱さないもの、無理なく消費できるものを選ぶ配慮が重要です」

 そして、もうひとつ重要なのが、夫婦間での話し合いだといいます。

「今回の件で、かりんさんが甘えていた部分があったのは事実です。ただし、義実家との関係を主導すべき立場にあったのは夫です。一方的に妻を責めるのは適切ではありません。今後は、義実家に泊まらないこと、帰省する場合は宿泊先の手配を夫が担うことなど役割とルールを明確にし、夫自身が“実家との距離感”を見直す必要があるでしょう」

(和栗 恵)