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子なし仲良し夫婦が離婚 原因は意外にも「愛犬」 破局後も互いの両親まで入り乱れての“場外乱闘”状態に

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

愛犬がきっかけで夫婦仲は最悪に(写真はイメージ)【写真:写真AC】
愛犬がきっかけで夫婦仲は最悪に(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 平成30年度に行われた厚生労働省の調査によれば、日本では年間約21万組弱の夫婦が離婚に至っています。金銭問題や生活習慣の違いなど、パートナーに対し不満や不安が積み重なって離婚に至るケースが多いようです。しかし、中には他人にはちょっと理解しにくい理由で離婚をしてしまった夫婦も……。

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20代半ばで結婚 当初は周囲がうらやむラブラブ夫婦だった

 今回取材をさせていただいたのは、埼玉県在住の田中友子さん(29歳・仮名)。結婚生活にピリオドを打ってから約3年経った今でもイライラし、眠れない夜があるといいます。

「別れた夫(以下、夫)と私は、知人が開いたバーベキューで出会いました。当時私は22歳で、夫は24歳。夫は頭の回転が速くスマートな印象の男性で、会話も楽しく、出会ってすぐに惹かれたんです。夫も同じように感じてくれていたようで、出会ってすぐに連絡先を交換。その3日後には付き合っていました。そこからは本当にとんとん拍子で、1年後には結婚を意識。半年くらいかけて式場を探し、プランを煮詰めに煮詰めて、出会ってから2年後に結婚をしました」

 周囲からは、いつもうらやましがられるくらい仲が良く、ケンカなどしたこともないほど、穏やかなカップルだったという2人。結婚をしてからもその関係は変わらず、共働きを続け、二人三脚で頑張っていたといいます。

「ところで、子どもはどうしようか、って。ある日ふと、そんな話になったんです。でも、私はまだ25歳で、仕事もようやくやりがいのあるポストに就けたばかり。夫も、やっぱりまだ子どもはいいかな……ということになりました。ただ、何かこう、2人の間で共通の話題にできるような刺激が欲しくて。たまたま、同じように若くして結婚した同僚が、犬を飼ったおかげですごく夫婦仲が良くなった、というような話をしていたので、『ウチも、犬でも飼ってみる?』って、提案したんですよ」

 友子さんもご主人も根っからの“理系”で、物事を深く突き詰めたがる性格。犬を飼うと決めてから半年間、どんな犬種が飼いやすいのか、どのブリーダーが健康的な子犬を販売しているか、そうしたことを調べに調べたといいます。

「そうこうするうちに、夫が茨城県にあるブリーダーを探してきて、子犬が産まれたタイミングで見に行くことになったんです。筑波山のふもとまで車を走らせ、見に行ったのですが……。もうね、運命ってあるんだって、その時初めて感じました。すごくかわいらしいミニチュアダックスフンドの子犬がいて……夫も私も、『この子だ!』ってほぼ同時に声を上げていたんです」

 ケージや犬用のマット、おしっこシート、おもちゃなど、子犬を迎え入れるための準備を万端に行い、待ちに待った子犬をお迎えしたのはそれから1か月後のこと。初めて子犬が来た夜は、リビングに布団を敷き、子犬のそばで仲良く眠った2人。

「『あ~~、私って、幸せもんだ!』って。愛らしい子犬の顔と、その横でニコニコ微笑んでいる夫を見ながら、そう思ったことを覚えています。でも……それも最初のうちだけでした」