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注意したいノロウイルスなど冬の食中毒 年末年始の料理で見落としがちなリスク ついやりがちなNG行為とは
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教えてくれた人:和漢 歩実

年末年始は家族や親戚、友人などが集まり、普段よりも多めの料理を作る機会が多いでしょう。特別なごちそう料理に挑戦したり、盛りつけにこだわったりすることもあるかもしれません。しかし、調理や保存の工程が増える分、思わぬ落とし穴もあります。なにげなくやっていることが、ノロウイルスなど、食中毒のリスクを高めていることも。家庭内の食中毒を防ぐために気をつけたいポイントを、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。
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こまめな手洗いが基本
人が集まる年末年始。家で料理を作って振る舞う機会もあるでしょう。楽しい食卓を守るためにも、まずは手洗いの徹底が基本です。
調理を行う前はもちろん、別の作業に移る際も、こまめな手洗いを心がけてください。たとえば生の肉や魚介類を触った手で、そのまま調理器具や食器、ほかの食材を触らないよう気をつけましょう。おせちなど年末年始に作る料理は、食器や容器などの盛りつけ作業も多く、手を介して二次汚染による食中毒を引き起こすリスクが高まります。
生の鶏肉にはカンピロバクターと呼ばれる細菌がついていることがあり、少量でも食中毒の原因になることが考えられます。また、加熱前のカキやアサリなどの二枚貝は、貝殻や表面にノロウイルスが付着していることもあります。手を介してほかのものに菌やウイルスを移さないよう、都度しっかりと手洗いをしてください。
注意したいのはスマホを触ること
さらに注意したいのは、スマートフォンを触る行為です。届いたメッセージを調理中に見たり、レシピを確認したりするために、つい画面を触ることがあるかもしれません。スマホはいまや日常生活に欠かせない存在ですが、あらゆる場所で頻繁に触るため、さまざまな菌やウイルスがついていると考えられます。また、調理中に手に付着した菌やウイルスを、スマホ画面に移してしまう可能性もあります。
こまめに手洗いをしても、スマホを触ると画面に付着している菌やウイルスが手につき、調理を続けることで食中毒リスクを高めてしまうので注意しましょう。スマホを調理台の上に置かない、調理中は触らないことが大切です。