仕事・人生
「私が、できるようになればいい」 加藤茶さんの妻・綾菜さんが介護の道を究めようと決意したワケ
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「家族のためにやってきたことが、自然と仕事に結びついた」

以前の私は、将来何がしたいのかわからなかったし、なんとか自信をつけたい一心で、いろいろな資格勉強をしていて、司法書士の資格取得を目指していた時期もありました。だけど、ここ5年ほどの間に、自分は誰かの役に立つことで一番喜びを感じる性格だと、気がついたんです。そして、介護という道が、私に一番向いていることにも。
とくに2025年は、「家族のためにやってきたことが自然と仕事に結びついた」と感じることがたくさんありました。介護についてのトークショーや講演会に呼んでいただく機会も増えましたし、「綾菜式 減塩だし粉」なんて、その最たるものかもしれません。
あれは「減塩でも、加トちゃんにおいしく食べてもらうにはどうすればいいかな?」という思いから、試行錯誤を重ねて。3~4年かけて生まれた氷だしをもとに作りました。
2024年に亡くなった義理の妹に、最後に作った料理も、このおだしを使ったおみそ汁でした。「綾ちゃんのおみそ汁が飲みたい」って連絡が来て、本当にほとんどおだしの薄いおみそ汁を作って、深夜に病院まで持っていきました。
そんな思い入れの深いおだしが、手軽に使える粉として発売できることになって。健康を気遣う方はもちろん、義妹のように病気に悩む方たちのお役に立てると思うと、本当にうれしい出来事でした。
実は最近も、人の役に立てるのがうれしいと実感しています。近所に、寝たきりで料理ができない高齢の方がいらっしゃって、私はちょくちょく、その方に食事を持っていっているんですね。
すると、いつも「おいしいね」とすごく喜んで、お手紙をくださるんです。それが本当にうれしくて、いまや、その方のために献立を考えるだけでワクワクするほどに(笑)。ますます料理が楽しくなっちゃいました。
そうやって自分が輝ける場所を見つけられたことで、今は人生がすごく充実しているし、周りの人を幸せにしてこそ、一歩深い人生を歩めるような気がしています。
(Hint-Pot編集部)