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「更年期なんて私には関係ないと思ってた」…体調不良に悩まされた女性 悲劇の連鎖
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全身に発疹 仕事を休み引きこもりがちに 交際中の男性とも不穏な空気
会社を休みがちになったことから、上司と相談してしばらくの間、休職することになった位知子さん。とにかく人に会うのが嫌で、何をする気も起きず、徐々に引きこもり状態になっていったといいます。そのため、付き合っている男性との間にも不穏な空気が流れるようになりました。
「こんな、顔も背中もブツブツだらけになった自分を、彼にだけは見られたくない。そう思っているのに、彼は『大丈夫だよ! 僕は気にしないよ! だからどこかに行こうよ!』って本当にしつこかったんです」
声をかけてくれる彼を最初はありがたいと思っていた位知子さんですが、本当に何もかもやる気が出ず、外に出る気力もなし。とりあえず顔のブツブツが治るまで待ってくれと事情を説明してきました。
しかし、彼は「お構いなし」といった様子で、1日に何度も連絡してきて誘ってきたそうです。同じように今の状態を説明して断りの返事をし続けていると、ある日、彼から次のようなメールが届きました。
「こんな状態が続くなら付き合っている意味がない。別れよう」
「私自身も疲れていたので『はい。今までありがとうございました』って返事をしたんです。そしたら何が気に食わなかったのか『最後くらい顔を見て話し合いたい』って言われて……。何度も何度も『発疹が治ってからなら、お会いできます』って返したんですが、彼の方は『今日出てこい、明日は? 明後日は?』って、もう本当にしつこいの何のって」
ついに電話に出ず、メールの返事もしないようにしていたら、彼の誘いはどんどんエスカレート。
「かなり前に登録していたメッセージアプリで、ひどい言葉を送りつけてくるようになりました。それでも返事をしなかったら、昨年末にようやく、そうしたメッセージが来なくなり、彼との縁が切れたと実感しました」
位知子さんはその後、きちんとした病院で検査をし、発疹と不眠症を緩和する治療を始めたことから、身体的にも精神的にも症状に改善の兆しが見られているといいます。
「市販のものでも睡眠薬って結構強いらしくて。『めまい予防の酔い止めと頭痛薬を飲んで、さらに睡眠薬を飲んだら、そりゃ体調もおかしくなるよ!』って、医師からとても心配そうな顔で言われました。たかが更年期とバカにせず、症状が出た段階でちゃんと病院に行けば良かったと反省しています」
体調不良はまだまだ続いているけれど、発疹が落ち着いてきたことで、この春から復職を果たすことになった位知子さん。今はただ、更年期とうまく付き合っていく方法を模索しているといいます。
「最初はただの頭痛、たかが更年期と思って過ごしていましたが、そこからいろいろなことを引き起こしていくなんて。まさに悲劇の連鎖。でも彼の粘着質な本性が分かったことは、怪我の功名と思うようにします」
更年期は、カラダだけではなく、さまざまなことに影響を及ぼすことがあるものなのですね。
(和栗 恵)