仕事・人生
「大変なことになったな」 トップ就任直前の阪神・淡路大震災 宝塚元トップ男役・麻路さきさんが乗り越えた試練と決意
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インタビュアー:竹山 マユミ
小池修一郎先生から毎日電話「10回くらい断りました」

竹山:本当にさまざまなことを乗り越えてこられた麻路さんですが、トップスター時代はお相手が3人いらっしゃいましたね。
麻路:5組編成に変わりましたからね。私が受け入れるとか、そんなのではなく、あやちゃん白城あやかさん)はもう先に経験を積んでいたので、私のほうから「お願いします。フォローしてください」みたいな感じで。とんみちゃん(月影瞳さん)になったときに、初めて自分よりあとにトップになるという人と組んで。でも、1作で組替えになってしまってね。ゆりちゃん(星奈優里さん)は昔、星組にいて、バウホールで一緒に組んだことがあったんです。
竹山:可憐な相手役さんと、麻路さんの軸のぶれないダンスは際立っていました。
麻路:私ががっちりしていることもあるんですけど、リフトが多かったですね。上に乗る人が踊れる人だと、安心して回せるんです。軸がしっかりしていると、こちらも思い切っていけますね。ダンスが得意な人と組むと、リフトが多くなる気がします。
竹山:さて、麻路さんといえば、なんといっても代表作のひとつ「エリザベート」がありますね。トート役が非常に印象的でしたが、当時のことをぜひ教えてください。
麻路:もう、本当にやりたくなかったんです。小池(修一郎)先生から毎日のように電話がかかってきましたが、そのたびにお断りしました。だって、一路真輝さんのサヨナラ公演の直後に同じ役をやるなんて、普通はあり得ないじゃないですか。
でも(相手役の)あやかちゃんのエリザベートはぴったりでしたね。私は「彼女はエリザベートをやったら絶対(宝塚を)辞めちゃう」と思っていたんです。私より先にトップになっているし、「国境のない地図」の前も辞めそうな雰囲気を漂わせていたので、1作でもいいから一緒にやりたいなと思って、お願いして残ってもらったんです。でも、その1作がエリザベートだったら「絶対この人辞める」って思っていました。
