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開封後の缶詰 そのまま冷蔵庫に保存してOK? 潜むリスクを栄養士が解説

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

開けた缶詰(写真はイメージ)【写真:写真AC】
開けた缶詰(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 非常時の備えとして、缶詰を日々の食卓に取り入れながらストックしている人もいるでしょう。ツナやサバ、アサリなどの魚介類をはじめ、肉類や野菜、果物などさまざまな種類がある缶詰は、普段の料理にも活用しやすいのが魅力です。一方で、缶を開けたものの、中身を一度に使いきれず、そのまま冷蔵保存している人もいるかもしれません。場合によっては悪影響を及ぼすこともあるようです。そのリスクや正しい保存法を、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。

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酸化したスズが溶け出すことも

 缶詰というと日持ちするイメージがありますが、未開封の状態に限ります。缶詰は、食品を缶に詰めて密封した後、高温高圧によって食品の腐敗の元となる微生物を殺菌し、常温下で長期保存できるようにした食品です。保存料など化学的に合成された添加物は使用せず、密封して加圧・加熱殺菌していることで保存性を高めています。

 したがって一度開けると、密封ではなくなるため、使い切れなかった中身を保存する際には注意が必要です。そのままラップをかけて冷蔵庫に保存する方法は、手間がかからず楽ですが、おすすめしません。中身はほかの容器に移して、ラップかフタをして冷蔵保存し、早めに食べ切りましょう。

 大きな理由は、空気に触れた缶の金属部分が溶け出す可能性があるためです。果物のシロップ漬けやトマトの水煮などが入ったスチール(ブリキ)缶の場合、開けてから缶のまま置いておくと、空気に触れて、缶にメッキされているスズが溶け出し、サビが発生するなど食品に影響を及ぼすことがあります。少量であれば、体内に入ってもスズは排出されますが、できれば避けたほうが良いでしょう。

 また、ツナ缶やサバ缶などの調理品缶詰の多くは、フタにアルミニウムが使われ、中の食品が金属に接触しないよう内側に保護コーティングとして樹脂が施されています。金属と触れないので、開けたら缶ごと保存しても良いように感じますが、一度開けた缶は密封できないため、食品の保存には不向きです。衛生上の観点からいうと、細菌が入って傷む可能性があります。また風味や品質が落ちる原因にもなります。

 繰り返しになりますが、開けた缶詰の中身が使い切れなかったときは、保存容器に移して冷蔵庫に保存し、早めに食べ切りましょう。