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廊下、ホール、玄関前…マンション“共有エリア”の掃除 どこまでやるのが正解?

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

マンションの共有・共用スペースにも配慮を(写真はイメージ)【写真:写真AC】
マンションの共有・共用スペースにも配慮を(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 一戸建ての家であれば、庭や私道、家の前の道路など自らの掃除をするエリアが比較的分かりやすいもの。しかし、マンション住まいの人の中には、業者に掃除は頼んではいるものの「廊下って勝手に掃除していいの? 共有部分は誰が掃除するべきなの?」と悩んでいる人が多くいらっしゃるのではないでしょうか。最近、住んでいるマンションで“揉め”たという30代女性に話を聞きました。

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管理費を抑えるために業者には最低限の掃除委託 理事会で紛糾

 東京都下の大規模マンションに住んでいる、井原エリさん(仮名・39歳)。彼女のマンションでは昨年、理事会が紛糾したといいます。その理由は「マンションの共有部の掃除が行き届いておらず、汚らしい印象がある」という意見が多く出たこと。

「実際、掃き掃除くらいはしているんだろうな、と思える程度だったんです。住んでいるのは分譲マンションで、築7年とまだまだきれいで当たり前の建物。なのに、壁や廊下が薄汚れていて……はっきり言ってしまえば、掃除が行き届いていなかったんですよ。川の近くに立っているせいか、河川敷の埃や砂が廊下の隅に堆積しているし、小さい子どもが多いこともあり、廊下にお菓子が散らばっていたり、壁にベタベタと手形が付いていたりして……」

 マンションや集合住宅では、住人から管理費が集められ、その中から清掃費用を支払って業者に委託していることが多いもの。しかし、管理費の設定金額を抑えるために、最低限の掃除しか委託されていない場合もあるようです。エリさんがお住まいのマンションは、どうやらこのタイプだったようで、週1度程度の管理人による簡単な清掃(掃き掃除)と、1年に1度の業者による清掃しか行われておらず、汚れるスピードに対して清掃の頻度が追い付いていなかったそうです。

「『汚いと思うなら、自分たちで掃除をしてほしい。これ以上管理費が上がったら生活ができない』という高齢の住人と、『働いていて何かと忙しいのに共用部分の掃除なんかできない。管理費を上げてでも、業者に頼む頻度を高めるべき』という40代~50代の中年層の住人とで意見が分かれていたんです。そのせいか、マンション内もギクシャクしてしまって……丸く収めるためにはどうすればいいのやら? って、頭を抱えていたんです」