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廊下、ホール、玄関前…マンション“共有エリア”の掃除 どこまでやるのが正解?

著者:和栗 恵

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「誰かに任せておけばいい」という気持ちはNG

 賃貸住宅の場合、共有・共用部分の掃除はオーナーに管理義務が発生しますが、分譲マンションであれば、通常、そうした義務はマンションの持ち主である住人1人ひとりに発生します。管理費を上げることが難しいのであれば、管理会社との契約を見直し、現状管理費から支出される金額の中で、他の削れるところを削り、清掃にかかる費用を捻出するという解決方法もあるでしょう。

 ただし、共有・共用部だからといって、汚れるに任せていて良い、というわけではありません。例えば雨が降った日に廊下を泥だらけにしてしまったり、自分の家の子どもが廊下に手形を付けて遊んでいたり、ゴミを散らかしたり、故意ではないにしても自分たちが汚してしまったことが分かっているのであれば、家族が責任を持って掃除をするべきではないでしょうか。

 また、廊下の汚れの原因になっているのが、共有部分への私物の放置です。廊下側の窓に傘をぶら下げていたり、玄関脇に自転車を置くなど放置物があると、清掃業者は私物を傷つけないようにするため、放置物の周囲を避けて掃除を行います。それから、廊下に置かれたエアコンの室外機は共用には当たりませんので、業者は清掃を行いません。できるだけこうした私物を放置せず、業者が掃除しやすい環境を作っておくことも大切でしょう。

 ちなみにマンションの廊下や踊り場、エレベーター前の通路等での私物の放置は「消防法違反」になります。子どもの自転車やおもちゃ、傘などを放置している家庭を見かけますが、必ず屋内で管理するようにしましょう。一般的なマンションのベランダも共用部分に含まれます。災害避難時の妨げになることがありますので、ベランダにもできるだけ私物を置かないようにしましょう。

 前述のエリさんのマンションの話に戻ります。話し合いに話し合いを重ね、エリさんがお住まいのマンションでは、管理費の値上げは諦め、半年に1度、住民が集って集中的に清掃を行うことで決着がついたといいます。

 様々な環境、仕事、状況の人が住む集合住宅だからこそ、1人ひとりの「気遣い」が求められるのかもしれません。「共有部分なんだから、私が汚したって、誰かが掃除してくれるでしょ?」なんて思ってしまったら、汚れ放題にも。みんなが使う場所だからこそ、みんなできれいを保つよう心がける――そのことを忘れないようにしたいですね。