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小松菜がホウレン草より3倍以上も多い意外な栄養素とは 組み合わせたい食材を管理栄養士に聞いた
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教えてくれた人:藤田 えみこ

一年を通して出回っている小松菜は、冬になると甘味が増してよりおいしくなります。癖のない味わいから、食卓ではわき役になりがちですが、実は栄養価の高い野菜のひとつ。同じく冬が旬で栄養豊富な青菜として知られるホウレン草と比較すると、3倍以上も多く含まれる栄養素もあります。栄養メリットを得るために一緒に食べたい食品も含めて、管理栄養士の藤田えみこさんに伺いました。
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小松菜の栄養面の特徴とは
小松菜は、江戸時代に小松川(現在の東京都江戸川区周辺)で栽培されていたことから「コマツナ」と名付づけられました。ハウス栽培が盛んで通年出回っていますが、旬は冬。寒さに強く、霜にあたると甘味が増しておいしくなります。
栄養価が高く、必要なときに体内でビタミンAに変換され、皮膚や粘膜などの抵抗力を高めて免疫機能に関与するβカロテン、美肌や免疫機能を高めるのに欠かせないビタミンCなどが豊富です。赤血球の構成要素となり貧血予防に期待できる鉄も含みます。
また、カルシウムも多いのが特徴です。カルシウムは、骨や歯の形成や維持に不可欠なミネラルです。日本食品標準成分表(八訂)増補2023年の数値を基に、栄養価が高いことで知られるホウレン草と比べると、小松菜のカルシウムは3倍以上になります。骨にカルシウムを沈着させる働きのあるビタミンKも含有するので、骨の健康が気になる人にとって、積極的に摂取したい野菜のひとつです。
栄養メリットを得るための組み合わせ
これらの小松菜の栄養メリットをより良く得るためには、次の組み合わせを意識してみると良いでしょう。
○ビタミンDを多く含む食品
ビタミンDには、カルシウムの吸収を助ける働きがあります。干しシイタケなどの乾燥キノコ類、シラスやサケ、サンマなどの魚介類と小松菜を合わせることで、カルシウムの吸収率アップが期待できるでしょう。
小松菜はアクが少なく、生でも食べられます。魚介類と合わせてサラダにしてもおいしいです。シラスや干しシイタケと合わせてお浸しなどにして食べると、カルシウム摂取に良い一品になります。
○ビタミンCを多く含む食品
小松菜自体にも含まれている栄養素ですが、ビタミンCを多く含むほかの食品と一緒に合わせることで、鉄の吸収率を上げることができます。たとえば、ミカンやレモンなどの柑橘類、パプリカ、ブロッコリー、イモ類なども相性が良いです。小松菜とパプリカをさっと炒め、仕上げにレモン汁を加えたシンプルなソテーや、ゆでた小松菜とジャガイモを和え、柑橘ドレッシングで仕上げるサラダなどにすると、鉄とビタミンCを効率よく摂ることができます。
また、「脂溶性ビタミン」であるβカロテンは、油に溶けることで体内に吸収されやすくなります。油で炒めたり、お浸しなどの仕上げにオリーブオイルをかけたりすると吸収を助けます。サラダの場合は、オイルドレッシングをかけても良いでしょう。
選ぶときのポイントや保存のコツ
小松菜を選ぶときは、葉の緑が濃く、葉先までピンとしたみずみずしいものがおすすめです。株は、大ぶりでしっかりしており、茎にハリがあるものを選んでください。
買ってきたときのまま冷蔵庫に入れておくと、小松菜は乾燥して、せっかくの栄養が失われてしまいます。キッチンペーパーなどを湿らせて、小松菜を包んでポリ袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に、できれば立てて保存しましょう。なるべく早く食べきってください。
すぐに食べ切れない場合は、水洗いし、しっかりと水分を取ったら、生のままざく切りにして冷凍保存できます。スープや炒め物にそのまま使えて便利です。旬のおいしさと栄養を逃さず食べしょう。生のまま冷凍した場合の保存期間の目安は約2~3週間です。
(Hint-Pot編集部)

藤田 えみこ(ふじた・えみこ)
管理栄養士。女子栄養大学卒業後、教育や医療・介護の現場の献立開発に携わる。結婚後、地元山口県へUターン移住。出産・育児を経て、栄養と献立を伝える現場へ転職。コロナ禍をきっかけにオンラインにて料理講師としての活動をスタート。痩せにくい世代へのダイエットメニュー、災害時に役立つ防災食講座などが人気。健やかな体作りのために、栄養や調理など食の知恵を発信する。2児の母。
インスタグラム:jitan.eiyo
