話題
「自分の家の前で渋滞が発生している」 中国人団体客の渡航自粛も影響なし? 北海道・美瑛町で続くオーバーツーリズムの意外な実態とは
公開日: / 更新日:
AIカメラで4か国語の注意喚起 駐車禁止措置も
こうした状況を受けて、美瑛町ではさまざまな対策を進めています。ツリーの前を走る道路は幅が狭く、人と車の接触の危険性が高いことから、昨年末は1か月ほど駐車禁止の措置を取りました。今年は警察と協議のうえ、一般車の乗り入れを禁止し、さらに歩行者専用の道路を設けました。
また、ツリーは畑の中にあるため、写真撮影などを目的に農地へ立ち入ってしまうケースも発生しています。そのため、外国語表記の看板を設置するだけでなく、AIカメラも導入しました。
「道路から農地に入る人がいた場合、4か国語(中国語、韓国語、英語、日本語)の音声で注意喚起するシステムです」
同様のAIカメラは、美瑛町の別の観光名所である「白金青い池」にも設置されています。過去には、池で泳いでいた観光客の映像がネットで拡散され、大きな問題となりました。しかし、「(このAIカメラを)設置してからは、ひどいマナー違反をするような方はいなくなりました」と一定の効果を挙げています。
こうした対策を行う一方で、担当者は複雑な心境を語ります。
「もちろん、観光客の方に来ていただけるのはうれしいことです。一方で、地域の方々への負担が発生しているというのも事実です。観光地ではありますが、生活圏でもあります。自分の家の前で渋滞が発生しているというのは、やはり良くない状況だと思います」
中国人団体客減少といわれるなかで…現場の実感は
中国政府による渡航自粛の呼びかけを受け、中国人観光客の減少が指摘されています。ただ、美瑛町の担当者は「国籍別の把握はしておらず、実感としては、観光客の総数が大きく減った印象はありません」と話します。
中国人団体客が減少したといわれるなかでも、外国人観光客の総数に大きな変化はなく、オーバーツーリズム対策が引き続き課題になっています。地域住民の生活と観光振興の両立は、これからも向き合い続けなければならないテーマといえそうです。
(Hint-Pot編集部)
