からだ・美容
ノートパソコンで発症する可能性も 冬に多い低温やけど 原因や予防方法を医師に聞いた
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教えてくれた人:竹内 雄毅
低温やけどを防ぐ対策 気をつけたい人とは
低温やけどを防ぐためには、以下の点に注意しましょう。
○熱源に直接触れない
カイロは肌に直接貼らず、必ず衣服の上から使用してください。湯たんぽや電気あんかは、タオルやカバーで包んで使いましょう。
○長時間同じ場所を温めない
就寝時に電気毛布やホットカーペットをつけたまま眠るのは非常に危険です。タイマー機能を活用し、就寝時には電源が切れるように設定しましょう。カイロも、時々位置をずらすなどの工夫が必要です。
○血行を妨げない
カイロをベルトやサポーターで強く圧迫すると、血流が悪くなり、やけどのリスクが高まります。膝の上に置いてパソコン作業する際も、同じ位置に長時間置いて圧迫しないようにしてください。
とくに、注意が必要な方は、皮膚が薄い高齢者や乳幼児、糖尿病などで手足の感覚が鈍くなっている方、泥酔している方、睡眠薬を服用している方です。熱さや痛みを感じにくいため、周囲の方が気をつけてあげてください。
低温やけどが疑われる場合は早めに医療機関へ
もし低温やけどが疑われる場合は、すぐに熱源から離れ、清潔な流水で10分~30分ほど十分に冷やします。衣服の上からであれば、無理に脱がずにそのまま冷やしてください。これにより、やけどが深くなるのを防ぎ、痛みを和らげることができます。
水ぶくれができてしまった場合は、絶対に自分で潰さないでください。水ぶくれは、患部を細菌から守る役割を果たしています。潰してしまうと、そこから細菌が侵入し、感染症を引き起こす可能性があります。
そして最も重要なことは、できるだけ早く皮膚科や形成外科などの医療機関を受診することです。低温やけどは見た目では重症度が判断しにくく、自己判断で放置すると、治癒が遅れたり、傷跡が残ったり、場合によっては感染症や組織の壊死(えし)に至ることもあります。
医療機関での治療は、やけどの深さ(重症度)によって異なります。重症の場合は、壊死してしまった組織を手術で取り除く「デブリードマン」という処置が必要になることもあるでしょう。自然治癒が難しいため、体の別の部分から健康な皮膚を移植する「植皮術(皮膚移植)」が必要となるケースも少なくありません。損傷が皮膚の深い部分にまで及んでいるため、治癒までに時間がかかります。
早めに医療機関で適切な治療を受け、継続することが、きれいに治すための鍵となります。軽そうに見えても、自己判断せず、必ず医療機関で診察を受けてください。
(Hint-Pot編集部)
竹内 雄毅(たけうち・ゆうき)
医学博士・小児外科専門医。京都府精華町「たけうちファミリークリニック」院長。京都府立医科大学小児外科客員講師。小児科・小児外科の診療に加えて、地域の子どもを安心して預けられる病児保育を運営するとともに、さらに絵本の読み聞かせや離乳食教室、ベビーマッサージなどの子育てイベントも展開する。クリニックを「行きたくない場所」ではなく「行きたくなる場所」に変えることを目指し、医療を軸としたコミュニティデザインに力を注ぐ。現在、家族と地域が互いに支え合える環境作りの一環として、安心して交流できる広場の構想を進めている。