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「冷え対策のつもりが逆効果に…」 知っておきたいショウガの正しい食べ方 新鮮な物の選び方を栄養管理士が解説

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:藤田 えみこ

冷え対策の食材として知られるショウガ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
冷え対策の食材として知られるショウガ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 立春を迎え、暦の上では春になりましたが、朝晩など、まだまだ寒さが続きます。体を温める食材として知られるショウガですが、実は食べ方を間違えると、冷え対策のつもりが、かえって逆効果になることもあるようです。管理栄養士の藤田えみこさんに伺いました。

 ◇ ◇ ◇

ショウガは、生と加熱で成分が変わる

 一般的に流通しているショウガは、「根ショウガ」と呼ばれるものです。収穫された後、数か月貯蔵されてから出荷されます。ふっくらと丸みがあり、薄い茶色の皮が特徴です。

 貯蔵することで、水分が抜け、独特の辛味が生まれます。このショウガの辛味成分には、私たちの体をサポートするさまざまな働きが期待されています。そのひとつが、「体を温める」働きです。しかし、実は生と加熱では、辛味成分や働きが変わります。ショウガのメリットを効率よく得たい場合は、それぞれの違いを知っておくと良いでしょう。

 生のショウガのピリッとした辛味は、主にジンゲロールの働きです。手足など末端からの熱の放射や発汗を促し、体表から熱を逃がしやすくするため、結果的に体が冷えやすく感じることがあります。そのため、冷え対策としては、適さない場合があります。むしろ、ジンゲロールは、抗炎症作用や抗菌作用が報告されており、体調管理の一助として役立つと考えられています。

 一方で、ジンゲロールは、加熱や乾燥の過程でショウガオールに変化します。ショウガオールは、血行促進作用があり、体の深部から温めてくれる効果が期待されています。体を芯から温めたいときの冷え対策としては、ショウガは加熱したものを食べるほうが効果を発揮するでしょう。

炒め物や汁物の具材に 加熱して温かい飲み物にプラスしても

 たとえば、ショウガをいつもの炒め物や汁物の具材にすると手軽です。また温かい飲み物に、ショウガを取り入れるのもおすすめです。薄切りにしたショウガを軽く加熱し、いつもの紅茶に加えて、はちみつを少量プラスするだけ。加熱することでショウガオールが増え、体を温めてくれます。

 忙しい日でも手軽に作れるので、朝の一杯や、ほっと一息つきたい時間に取り入れてみてください。

新鮮なショウガの選び方、無駄のない皮の処理方法とは

 ショウガは、皮に傷がなく、ふっくらとハリがあり、硬くて重みのあるものを選びましょう。切り口に干からびがないものが新鮮です。

 加熱するとショウガオールに変わるジンゲロールは、皮の近くに多く含まれているといわれています。鮮度の良いショウガなら、表面の汚れを水洗いして落とせば、皮ごと使って問題ありません。ショウガオールのメリットを残さずに得たい観点からいうと、皮はむかずに使うのがおすすめです。

 鮮度が落ちて皮が乾燥してしまったり、変色してしまったりしているショウガは皮をむいて使います。皮は薄いので、包丁を使うよりも、スプーンや丸めたアルミホイルで皮をこするようにして取ると、無駄がありません。

 ショウガの適量は、1日に10グラムといわれています。冷え対策に良いからと、大量に口にするのは避けましょう。胃への刺激が強いので、食べ過ぎには注意してください。食から上手に体を温め、健やかに過ごしましょう。

(Hint-Pot編集部)

藤田 えみこ(ふじた・えみこ)

管理栄養士。女子栄養大学卒業後、教育や医療・介護の現場の献立開発に携わる。結婚後、地元山口県へUターン移住。出産・育児を経て、栄養と献立を伝える現場へ転職。コロナ禍をきっかけにオンラインにて料理講師としての活動をスタート。痩せにくい世代へのダイエットメニュー、災害時に役立つ防災食講座などが人気。健やかな体作りのために、栄養や調理など食の知恵を発信する。2児の母。
インスタグラム:jitan.eiyo