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義母に渡した25万円はどこへ? ひな人形トラブルで夫と別居することに 夫婦カウンセラーがアドバイス

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:夫婦カウンセラー・原嶋 めぐみ

義母と金銭トラブルに…どうすればいい?(写真はイメージ)【写真:PIXTA】
義母と金銭トラブルに…どうすればいい?(写真はイメージ)【写真:PIXTA】

 義母とのトラブルが、単なる価値観の違いなどでは済まないケースもあります。今回寄せられたのは、娘の初節句に用意されたひな人形をめぐり、金銭的にも感情的にも大きな亀裂が生じてしまったという30代女性からの相談です。問題は義母の行動だけでなく、その後も事態を放置し続けた夫の姿勢でした。夫婦カウンセラーは、この状況をどう見たのでしょうか。

 ◇ ◇ ◇

25万円のひな人形が1万円の人形に化けた?

「昨年、娘の初節句に合わせて、私の両親から『ひな人形を買ってあげて』と25万円を渡されたんです」

 東北地方在住の兼業主婦・茂田理香さん(仮名・30代)は、目にうっすらと涙を浮かべながら、当時のことを振り返ります。何軒かひな人形店を見て、相場を調べたうえで「このくらいあれば足りるだろう」と両親が用意してくれたのが25万円でした。

「小さくてもいいから、きちんとしたものを選んであげてほしい」と母に言われ、予算内で素敵な人形を用意しようと、一生懸命調べていた理香さん。そんな話を、夫づてに聞いたのでしょうか。義母(義父はすでに他界)が理香さんのもとを訪ねてきたのは、それから1週間ほどあとのことでした。

「顔を見るなり、『私の友人に腕のいい木目込み人形の作家さんがいるのよ。ひな人形の用意は、私にま任せて』と一方的に言われたんです」

 義母は、その人形師がいかに素晴らしいか、どれほど人気があるかを熱心に語ったといいます。そこで理香さんは、部屋に飾りやすい三段飾りほどの大きさで、顔立ちのきれいな木目込み人形が希望であることを伝えました。そして「すぐに頼まないと初節句に間に合わない」と義母に急かされ、細かい確認ができないまま代金を渡してしまったといいます。

「正直、不安はありました。でも、そこまで熱心に言われたら断れなくて……。すべてお任せすることにしたんです」

 それから半年が経ちました。そろそろ準備をしなければひな祭りが来てしまう――。そう焦り始めていた頃、義母が満面の笑顔で箱を抱えてやって来ました。

 中を開けた瞬間、理香さんは言葉を失います。箱に入っていたのは、陶器製のお内裏様とおひな様の一対のみ。約束していた木目込み人形でもなければ、三段飾りでもありませんでした。

「思わず、『木目込み人形じゃなかったんですか?』と聞いたら、『私の友人が作ったものにケチをつけるの!?』と怒り出して、そのまま帰ってしまいました」

 呆然としながら見送ったあと、改めて人形をよく確認すると、作家のサインも窯印も箱書きも見当たりません。着物や帯の着色にはズレが目立ち、どう見ても量産品のように感じられたといいます。

「さすがに、これで25万円はあり得ないと思いました」

 理香さんは義母に電話をかけ、「両親に渡さなければいけないので、領収書をください」と伝えました。しかし、後日届いた領収書は手書きで、明らかに義母自身の字で書かれたものでした。

 腑に落ちなかった理香さんは、ひな人形の写真を撮影し、スマホで画像検索をしたそうです。すると、大手通販サイト数社で、ほぼ同じものが1万円前後で販売されていることがわかりました。

「まさか、義母がこんなことをするなんて……。最初は、信じられませんでした」

 サイトの画面と領収書を夫に見せ、返金してもらいたいと訴えました。しかし、夫は「ごめん……」と謝るばかり。差額の24万円を義母から返してもらい、そのお金に1万円を足して、きちんとしたひな人形を買ってあげたい。そう理香さんが何度伝えても、夫は「でも……」「だって……」と言葉を濁すだけでした。

 理香さんには、上に息子もいます。

「義母にも夫にも腹が立って、その後、息子と娘を連れて実家に帰りました。夫には『差額の24万円を義母から返してもらうまで、家には戻らない』と伝えています」

 しかし、それから1年以上が経った今も、夫は義母にその話を切り出してすらいない様子だといいます。

「正直、もう疲れてしまいました。このまま離婚になるのかな、と考えることもあります。職場へのアクセスは実家からのほうが楽ですし……」

 義母の金銭トラブルと、動こうとしない夫。この状況に、解決の糸口はあるのでしょうか。