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マンションの騒音問題 子どもの生活音がうるさい… 悩む方と悩まされる方、互いの言い分

著者:和栗 恵

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トラブルの種に? 生活音について再考を(写真はイメージ)【写真:写真AC】
トラブルの種に? 生活音について再考を(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 近年、「公園で遊ぶ子どもの声がうるさい」「生活音が気になる」といった、日常生活の上で避けることができない音について「うるさい」「ストレスだ」と感じる人が増加していると聞きます。中には、幼稚園に対して損害賠償を求めて訴訟を起こす人も出ています。「うるさい」「うるさくない」の境目は人によって違うもの。こうした意見の食い違いから、残念ながら住人同士のトラブルを生んでしまうこともあるようです。注意をされた人、したい人、立場が異なる2人から話を聞きました。

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子どもの泣き声がうるさいと上階の住人に怒鳴り込まれて

 4階建ての市営住宅の1階で、3歳と1歳の男児を育てている玲子さん(仮名・30歳)。1歳の次男は数か月前から夜泣きが始まり、今はとてもひどい状態だといいます。

「ひどい時には夜の9時ごろから朝の7時くらいまで、大声でずっと泣きっぱなし。それが数日続いたある日、『あまりにもうるさいので、もう少し静かにさせてください!』って、上階の人から怒鳴り込まれたんです。私自身もどうしたらいいのか分からないのに、これ以上どうしろと……? って思ってしまって。『あ、はぁ、すみません』くらいの返事しかできませんでした」

 そうして戸惑っているうちに、上階の住人からはすっかりマークされてしまった玲子さん。すれ違うたびににらまれたり「早く引っ越せばいいのに」などと聞こえるように陰口を叩かれるようになってしまったといいます。

「もうどうすればいいやら……。引っ越せればいいのですが、我が家の経済状況では、今住んでいる家を離れることはできません。せめても……と、天井に簡易的な吸音材を貼ってみたのですが、あまり効果がないようで、少しでも子どもの夜泣きがはじまると、上の階の人が床をドシンと打ち鳴らしてくるんです。あと数か月でおさまると思うので、もう少しだけ、寛大な目で見てくれたなら……なんて思ってしまうことがあります」

ドアを閉める音、子どもの走り回る音、アニメ放送中のテレビの音… 文句を言えずに

 玲子さんの例と同様に、しかし立場は逆で、騒音被害に遭っているという60代の佐千恵さん(仮名)。

「私は都下の分譲マンションに住んでいるのですが、下の階に引っ越してきた家族が、本当にうるさいんです。ドアは勢いよくバタン! と閉めるし、男児がいるためか、早朝から深夜までドタバタと走り回る音が響いてきます。特にひどいのが、土日のアニメを放送する時間帯。主題歌を歌うためか、よく聞こえるようにするためか、テレビの音量をものすごく上げるんですよ……」

 管理組合か直接下の階に行って文句を言おうか? とご主人に相談したものの、「子どものすることなのだから、大目に見てあげたら?」との返答が。ただ、ご主人は耳が悪く、佐千恵さんほどには階下の音が気にならないのが実際のところなのだとか。

「なので、文句を言うと、まるで私だけが悪いような気がして……。この半年、文句を言えず耐えているのですが、最近では下からの音が気になりすぎて、夜もろくに眠れなくなってきて……」