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「時速500キロ」で迫る恐怖にどう立ち向かう? 津波から生き残るための鉄則とは
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自分の命は自分で守る

では、なぜ「津波てんでんこ」という教えを守ることが大切なのでしょうか?
それは、津波は思いもよらないスピードで沿岸を襲うからです。例えば、水深2000mの海では、津波が伝播する速度は時速500km、水深4000mでは時速700kmという、ジェット機並みの速さで津波は陸へと押し寄せます。陸に近づくにつれ速度は落ちてきますが、それでも時速36kmほど。オリンピックの短距離選手でもない限り、逃げるのが厳しい速度です。
また、陸に近づくと波が大きくなるのが津波の特徴です。そのため、周囲の様子を見てから行動したり、家族を迎えに戻ったりすると、避難が遅れる可能性があります。まずはそれぞれが速やかに安全な場所へ向かうことが、多くの命を守ることにつながると考えられています。
もしもあなたが海に近い場所にいて、大きな揺れが起きたら、「みんなまだ逃げないから大丈夫だろう」「みんなと一緒にいれば安全だろう」などと絶対に考えないでください。たとえ心細くても、大げさだと思っても、実際に津波は来ないかもしれなくても、津波避難ビルやタワー、高台、5階建て以上の、鉄骨鉄筋の頑丈な建物などに避難しましょう。
日頃から、地域のハザードマップで指定された場所を確認しておくことが重要です。内閣府や気象庁の防災情報でも、「より高く、より遠くへ避難すること」が基本とされています。
また、「お母さんやお父さんがいなくても、1人であっても、すぐに高いところに逃げるんだよ」と、子どもたちに教えることも大切です。家族それぞれが避難場所や行動を共有しておくことが、いざというときの迅速な判断につながります。
(和栗 恵)
和栗 恵(わぐり・めぐみ)
防災士・ライフスタイルライター。1970年東京都生まれの B型。雑誌、ウェブ、ドラマCD、ゲームシナリオ制作など、さまざまな媒体を手がける。男女の本質的な違いに着目した独自の恋愛論・結婚論を、ティーン誌、青年誌、ママさん向けウェブなどで展開中。著書にA型夫とB型妻との生活を描いた「毎日がグチLove B型妻 VS A型夫(笠倉出版社)」、「そして、ありがとう…ー犬とわたしの12の涙ー(日本文芸社)」などがある。