からだ・美容
「花粉症だろう」の思い込みに注意 副鼻腔炎の可能性に医師が警鐘 見分けるための“5つのサイン”とは
公開日: / 更新日:
教えてくれた人:小倉 慶雄

鼻水やくしゃみ、鼻づまり――春先になると「花粉症かな」と感じる人も多いでしょう。しかし、こうした症状が長引く場合、実は「副鼻腔炎」が隠れていることがあります。副鼻腔炎の特徴や受診の目安について、金沢駅前内科・糖尿病クリニック院長の小倉慶雄医師に話を聞きました。
◇ ◇ ◇
花粉症とよく似た「副鼻腔炎」
副鼻腔炎は、鼻の周囲にある空洞「副鼻腔」に炎症が起こる病気です。かつては「蓄膿症」と呼ばれていました。鼻づまりや鼻水など、花粉症と似た症状が出るため、自己判断では区別が難しいことがあります。
花粉症はアレルギー反応によって起こり、透明でサラサラした鼻水、目のかゆみ、連続したくしゃみが特徴です。一方、副鼻腔炎では感染が関係することが多く、症状の出方に違いが見られることがあります。
また、花粉症と副鼻腔炎は同時に起こることも考えられます。花粉症によって鼻の粘膜が腫れ、副鼻腔の通り道がふさがることで、副鼻腔炎が起こりやすくなる場合もあります。
花粉症と思い込んで市販薬で様子を見ているうちに、副鼻腔炎が進行してしまうケースもあります。症状の特徴や経過をよく観察することが大切です。
花粉症ではなく副鼻腔炎かもしれない“5つのサイン”
花粉症と副鼻腔炎を見分けるヒントとして、次のような症状が挙げられます。
○鼻水が黄色~緑色で粘り気がある、または悪臭がする
透明ではなく膿のような鼻水が出たり、鼻の中で嫌な臭いを感じたりする場合、副鼻腔炎でみられることがあります。ただし、鼻水の色だけでは細菌感染と断定できず、症状が10日以上続くか、いったん良くなってから再び悪化するか、顔面痛や発熱を伴うかなどを併せて見ることが大切です。
○顔面痛や頬・歯の痛みがある
「頬が重い」「奥歯が痛む感じがする」といった症状は、副鼻腔炎でよくみられます。
○片側だけの鼻づまりや鼻血
花粉症の鼻症状は通常、両側に出ます。片側だけに強い症状がある場合は、片側性の病変の可能性があるため、耳鼻科での診察をおすすめします。
○目の症状が「かゆみ」ではなく「痛みや視力低下」
花粉症では目のかゆみがよくみられますが、目の痛みや視力低下、物が二重に見えるといった症状は、副鼻腔炎が周囲へ広がった場合などにみられることがあります。
○症状が長く続く、いったん良くなってから再び悪化する
10日以上症状が続く場合や、いったん改善してから再び悪化する「ダブルワーセニング」は、副鼻腔炎の可能性を考える目安のひとつです。