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からだ・美容

「花粉症だろう」の思い込みに注意 副鼻腔炎の可能性に医師が警鐘 見分けるための“5つのサイン”とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:小倉 慶雄

市販薬で一時的に楽になっても注意

 市販の抗ヒスタミン薬を飲んで、くしゃみや鼻水が落ち着くと「治ったかな」と感じるかもしれません。しかし、症状が一時的に軽くなっても、副鼻腔炎が進行しているケースがあります。

 痛み止めによって熱や痛みが抑えられ、感染に気づくのが遅れることもあります。また、市販の点鼻薬(血管収縮薬)を連用すると、かえって鼻づまりが悪化する「薬剤性鼻炎」を引き起こすリスクがあるため、用法用量の遵守が重要です。

 副鼻腔炎が慢性化すると、鼻づまりや後鼻漏(鼻水がのどに垂れる感覚)、嗅覚低下などの症状が長引き、生活の質の低下につながることがあります。場合によっては、内視鏡を使った副鼻腔手術(ESS)が必要になるケースもあります。

 また、急性副鼻腔炎の多くは風邪に伴うウイルス性で、細菌感染によるものは一部です。10日以上改善しない場合や、いったん良くなってから再び悪化する場合、高熱や強い顔面痛を伴う場合は、細菌性副鼻腔炎が疑われます。まれに真菌(カビ)が原因となる「真菌性副鼻腔炎」があります。なかでも、糖尿病や免疫機能が低下している人では、組織に侵入する「侵襲性真菌性鼻副鼻腔炎」という重いタイプが起こることがあり、眼や脳へ広がると視力障害などの合併症につながることが。さらに炎症が周囲へ広がると、海綿静脈洞血栓症などの重い合併症につながるケースもあるので注意しましょう。

症状が続くときは早めの受診を

 副鼻腔炎が疑われる場合は、耳鼻咽喉科での診察が基本となります。ただし、「花粉症なのか風邪なのかわからない」という段階では、内科でも初期対応が可能です。

 次のような場合は受診を検討しましょう。

【受診を検討】症状が10日以上続いて改善しない
【早めに】高熱、強い顔面痛、膿性の鼻水がある
【当日中に】視力低下、物が二重に見える、強い目の痛み
【緊急(至急受診)】糖尿病や免疫低下があり、激しい顔面痛や眼症状がある

 受診の際には、症状が始まった時期や鼻水の状態、顔面痛の有無、使用した市販薬などを医師に伝えると診断の助けになります。

 花粉症の季節には「いつもの鼻炎」と思い込みがちですが、症状の質や経過に目を向けることが、別の病気の早期発見につながることもあります。

(Hint-Pot編集部)