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「謎を解くのを手伝ってくれませんか?」 アメリカ人の母が日本から持ち帰った謎の木箱 海を越えた呼びかけに考察続々

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

“謎の箱”を大切に保管している、投稿者のCorbieさん【写真提供:Corbie(@Corbienest)さん】
“謎の箱”を大切に保管している、投稿者のCorbieさん【写真提供:Corbie(@Corbienest)さん】

 遠く離れた異国の家庭で、半世紀以上にわたり大切に受け継がれてきたひとつの木箱。それは、かつて日本の店で買ったアイテムでした。あるアメリカ人女性がX(ツイッター)に投稿した「母が日本で買ったアンティーク」をめぐるやりとりが、時を越えて日本と世界をつなぎ、話題になっています。投稿者のCorbie(@Corbienest)さんに、詳しいお話を伺いました。

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「これはいったい何?」 海を越えて動き出した謎

 アメリカ北東部ニューハンプシャー州で暮らすCorbieさんは、4枚の写真を添え、ある切実な願いをXに投稿しました。

 そこに写っているのは、重厚な木製の箱。側面に漢字がびっしりと彫られた木の板が貼られた、独特の作りです。中には砂のようなものが入っているといいますが、用途はわかっていません。

「日本のみなさん! この箱が何で、何が入っているのか、謎を解くのを手伝ってくれませんか?」

 Corbieさんの呼びかけに、3000件を超える“いいね”が集まりました。リプライ(返信)には「摩耗した木版印刷用の版木を用いた、火鉢のようです」「版木を再利用して作ったものかもしれません」「香盤だね。版木が直接関係してるわけではないけど、版木を再利用したアンティーク」など、さまざまな考察が寄せられています。

店主が明かした箱の“正体”

Corbieさんのお母さんが日本で買った木の箱【写真提供:Corbie(@Corbienest)さん】
Corbieさんのお母さんが日本で買った木の箱【写真提供:Corbie(@Corbienest)さん】

 この木箱は、Corbieさんの母親が1967年に、明治神宮近くのアンティークショップで購入したもの。当時、Corbieさんの祖父は経営難に陥っていた会員制の国際社交クラブ「東京アメリカンクラブ」の再建のため日本へ招かれ、一家は港区麻布のクラブ敷地内にある日本家屋で生活していました。母親はそのもとで、ユース向けイベントの運営を担当。さらにクラブ内のキャバレーでは、ジャズシンガーのドリー・ベーカーと共演していたといいます。 

 Corbieさんによると、「木箱の値段はおそらく2万5000円ほど。1967年当時は1ドルが約362円だったので、ドルに換算すると75ドル以下」だったと聞いているそうです。店主からは、木の箱の側面に刻まれていたものについて「以前の持ち主が印刷業だったため印刷用の版」で、中に入っていた砂については「捨てられないものだ」という説明がありました。

「持ち帰る際に、母は箱のあまりの重さに『送料を抑えるために、中の砂を捨ててほしい』と店主にお願いしました。しかし、店主からは『それはできません。これは神聖な砂です!』と断られ、代わりに大幅な割引をしてもらったそうです」