ライフスタイル
「空いていたから停めただけ」 ママ友宅マンションの駐輪場で自転車が消えた…無断駐輪は問題?
公開日: / 更新日:
教えてくれた人:坂本 尚志
マンションの駐輪場は「自由に使える場所」ではない
こうしたマンション内での駐輪トラブルについて、弁護士の坂本尚志氏は次のように説明します。
「まず認識すべきは、マンションの駐輪場は公共の場ではなく、管理組合や管理会社が管理している『私有地』の設備であるという点です。住人ごとに契約して利用する形になっている場合、その特定のスペースには個別の利用権が設定されています。そのため、たとえ空いているように見えても、外部の人間が自由に使える場所ではありません」
では、無断で停められた自転車を管理側が移動させる行為は、法的にどうみなされるのでしょうか。
「契約者以外の人が駐輪している場合、管理者は敷地の正当な管理権に基づき、無断駐輪を解消するための措置を取ることができます。実務上、敷地内の別の場所へ移動させる対応は、不法占拠を是正するための合理的な範囲内とみなされるケースが多いでしょう。ただし、自転車は個人の所有物ですので、移動の際に破損させないよう注意を払う義務があります。もし乱暴に扱って故障させた場合には、管理側の過失が問われる可能性もあります」
さらに、多くのマンションでは管理規約によって無断駐輪への対応が明文化されているといいます。
「規約において、無断駐輪の撤去や保管、あるいは一定の保管料を請求することを定めているケースもあります。近年はセキュリティ意識の高まりから、外部者の駐輪に対して厳格に対応するマンションも増えています。『短時間だから』『空いているから』という安易な判断が、思わぬトラブルや金銭的負担を招くこともあるのです」
ママ友の家を訪れる際は、たとえ面倒でも来客用の駐輪スペースの有無を確認し、ルールに従うことが大切です。新生活での良好な人間関係を維持するためにも、訪問先のルールへの配慮を忘れないようにしたいものです。
※本記事に記載された事例は、特定の事実関係に基づくものではなく、想定ケースとして構成されたものです。実在の相談・事件・人物等とは一切関係ありません。
(Hint-Pot編集部)
坂本 尚志(さかもと・たかし)
弁護士。清陵法律事務所所長。プロボクサー。東京大学法学部卒業。詐欺・消費者問題に注力。https://seiryo-law.com/