インタビュー

西郷隆盛が好きすぎてー 27歳で鹿児島へ移住した43歳女性 魅力的な人物との出会いで変わった人生

著者:Hint-Pot編集部・風間 久志

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20代で鹿児島へと移住した安川あかねさん【写真:Hint-Pot編集部】
20代で鹿児島へと移住した安川あかねさん【写真:Hint-Pot編集部】

 1冊の本の登場人物に憧れて、大きく人生設計を変換させた女性がいる。安川あかねさん、43歳。現在、鹿児島のホテルで働く安川さんは、生まれ育った神奈川で歯科助手として働いていた20代の時に、父親の本棚にあった「ある本」と出会った。それは幕末や明治維新の際に活躍した人物・西郷隆盛について書かれたものだった。最近では都会から地方へ移住する人も多く、人気の高い移住希望地も注目されていたが、「西郷隆盛」にどんどんハマっていったという安川さんも、鹿児島へ移住した1人。何がそうさせたのか? その理由に迫った。

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「その日が楽しければいい」と思っていた20代 運命を変えた「ある本」との出会い

 現在、鹿児島の有名ホテルに勤務する安川さん。職場では顧客マーケティンググループでリーダーとして部下を持つ。小学生の娘を育てながら働くママでもある。出身は鹿児島とは関係のない、神奈川県横須賀市。高校を卒業後は、横須賀の実家に暮らし、働き始めた。

「横須賀では7年くらい歯科助手をやっていました。歯科助手になって最初の頃は、将来に対して確固たる目標みたいなものもなく、『何となくその日その日が楽しければいいや』みたいな日々を送っていたんです。心の片隅には『このままじゃいけない』ということは思っていたんですけど……」

 そんな時、運命を変えるきっかけとなる「ある本」と巡り合った。父親の本棚から偶然手にした1冊の本。海音寺潮五郎著の「西郷隆盛」という本だった。

「幕末に命がけで日本という国を変えようとした、当時の自分と同年代の若者の存在を知って衝撃を受けました。西郷隆盛という人物は、何て魅力的な人だったんだろうと心打たれたんです。同時に、なぜ、自分はこういった日本の歴史をきちんと学んでこなかったんだろうという後悔の念にも駆られました。そして、日本ってすごいな、日本人って素晴らしいなという誇りのようなものが芽生えたんです」

 人生の方向性が見つからず、「これじゃいけない」と思いながらも、何となく当時を過ごしてきた安川さん。そんなモヤモヤとした思いを吹き飛ばす、きっかけを掴んだ瞬間だったという。