仕事・人生
「触ったものに触ると皮膚がんになる」 心ない言葉に傷ついた少女時代 難病と向き合う30歳女性の願い
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命に関わる感染症を経験して俳優の夢を断念

高校生の頃に熱中したのは、演劇部での活動。役を演じることの楽しさを知り、俳優を目指して専門学校へ進学しました。卒業後は上京して、プロになる――そう思っていました。
ところが、在学中、命に関わる感染症に罹患。人生設計は大きく変わることになりました。
「少しでも治療が遅かったら命を落としていたかもしれませんでした」
この体験から、ひとり暮らしをすることに恐怖を抱き、上京を断念。地元へ帰りましたが、専門学校で学んだ経験を活かして、話す仕事がしたいと思うようになりました。
「その思いを知人に話していたら、北海道オホーツクエリアを中心に活動している司会者団体を紹介してもらえ、今の職に出会えたんです」
障害者手帳の交付が認められにくい皮膚障害の現状

実は梅津さん、ラジオパーソナリティという職に出合う前はハローワークで仕事を探していた期間もありました。そのときに痛感したのは、持病と付き合いながら働くことの難しさです。
表皮水疱症は指定難病ですが、症状の現れ方や重さには個人差があり、身体障害者手帳の対象にならないケースもあります。実際、梅津さんには障害者手帳の交付は受けていません。
「ハローワークで仕事を探すときには持病があることやできないこと、定期通院のため平日の休みが必要なことなどを相談しました。そしたら、そんな職場はないと言われて……」
さらに、「障害者を手帳もらってこられる?」というハローワーク職員の言葉も、梅津さんの心には刺さりました。
「たとえば、手足の拘縮があり、手足が固まって動かせなくない状態だと障害者手帳は交付されますが、手のひらいっぱいに水ぶくれができて何もできない状態でも、足の裏の皮が剥けて足首一周に水ぶくれができていたとしても障害者手帳の交付は認められません」
こうした現状があるため、就労の問題に悩む当事者は多いそう。梅津さんは皮膚障害の生きづらさが広く知られ、皮膚の病気が軽視されない仕組みが整えられてほしいと願っています。
(Hint-Pot編集部)
