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「子どもの誕生日を心から祝えない」 宗教2世女性が語る過去のトラウマ “理解される支援”の必要性

公開日:  /  更新日:

著者:古川 諭香

現在の中島さん【写真提供:中島みきさん(@miki_nakag)】
現在の中島さん【写真提供:中島みきさん(@miki_nakag)】

「子どもの誕生日を心から祝えないのがつらいです」――。宗教上の理由から、自身は一度も誕生日を祝ってもらえなかったという中島みき(@miki_nakag)さん。母親からムチ打ちによる宗教虐待を受け、宗教2世として育った経験は、大人になった今もさまざまな形で影響を残しています。現在の苦しみや、当事者として必要だと考える支援のあり方について話を聞きました。

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宗教虐待の後遺症 「我が子の誕生日を心から祝えない」

 エホバの証人の信者である母親を持つ、宗教2世の中島さん。幼少期は激しいムチ打ちを日常的に受け、親への絶対的な服従を求められてきました。14歳で排斥となってからは居場所を失い、家出同然の荒れた生活を送った時期もあります。

 24歳の頃に結婚した最初の夫からは激しいDVや、避妊を拒まれるなど、本人が多産DVと感じる性暴力を受けました。紆余曲折を経て離婚し、その後に別の男性と再婚しましたが、5年で結婚生活が終わり、現在はシングルマザーとして複数の子どもを育てています。

 育児をする中では自分が毒親にならないよう、理性を保ちながら子どもと向き合うことを意識しています。ただ、日常の中で過去のトラウマが、フラッシュバックすることは珍しくありません。

「私自身、宗教上の理由で誕生日を祝ってもらったことがないので、子どもの誕生日を心から祝えないのがつらいです。クリスマスや七五三などの行事も同じです」

実家は安心できる場所ではない

 また、排斥後に母親や教団から“腐ったミカン”(周囲に悪影響を及ぼす害悪)のような扱いを受けたトラウマから、地元に帰ることができません。中島さんのもとには4年前に母から、これ以降一切の関わりを絶つために送られる“忌避(きひ)の手紙”が届いたそうです。

 幼い頃から、親や教団など誰かに必要とされることや、自分の役目を果たすことで、自分の存在価値を確認してきた中島さん。そうした心の癖を変えるのは、親元を離れても宗教から遠ざかっても難しく、役割を持たない自分で生きることに今も不安を感じているといいます。

「私たち宗教2世には、安心して実家で暮らせた記憶がありません。そのままの自分でいていいんだよと言われても、なかなか信じられないんです」