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「グルテンフリーは健康的」は誤解? グルテンを抜くメリットとデメリット 正しいつきあい方を医師に聞いた
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「グルテンフリー」と聞くと、健康に良さそう、ダイエットに効果がありそうといったイメージを抱く人もいるでしょう。近年、グルテンを避ける食事法にも関心が高まっています。しかし、そこには“誤解”を含んでいることもあるといいます。グルテンフリーのメリット・デメリットなどについて、天王寺やすえ消化器内科・内視鏡クリニックの安江千尋院長に聞きました。
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「グルテンフリー=体に良い」は誰にでも当てはまる?
「グルテンフリー」は、もともとは小麦やグルテンの摂取が原因で不調になる人への食事療法です。たとえば、小麦アレルギーや腸疾患のセリアック病の方にとって、体調管理のうえで重要です。また、小麦アレルギーやセリアック病ではないのに、小麦やグルテンを含む食品を食べると、お腹の不調などが出る非セリアックグルテン感受性の方にも、必要になることがあります。
そのため、グルテンフリーがすべての人にとって健康に良いというわけではありません。実際にグルテンフリーを始めて、体調改善を感じる人もいます。ただしその理由は、グルテンを避けたこと自体ではなく、菓子パンや麺類などの加工食品が減り、食生活全体が改善したことによる可能性もあります。
極端なグルテン制限にはデメリットもあります。食物繊維不足、ビタミンやミネラル不足、栄養バランスの偏り、外食や食事選択の制限によるストレスなどが生じる可能性があるのです。とくに、自己判断で長期間続けると、必要な栄養素が不足することもあります。
現時点では、セリアック病や小麦アレルギー、非セリアックグルテン感受性などがない健康な人に対して、グルテン除去を積極的に推奨する十分な科学的根拠はありません。「グルテンフリー=健康食」と考えるのではなく、自分に必要な食事かどうかを見極めることが大切です。
SNSやネットの情報で注意したいこと
SNSやインターネットでは、グルテンフリーに関するさまざまな情報が発信されていますが、なかには注意が必要なものも少なくありません。代表的なのが、「グルテンは体に悪い」「グルテンを抜けば誰でも健康になる」といった極端な考え方です。
また、肌荒れや疲労感、肥満、メンタル不調など、さまざまな症状を「グルテンのせい」とする情報も見られます。しかし、その多くは十分な医学的根拠があるとは言えません。
一方で、前述の通り、小麦アレルギーやセリアック病、非セリアックグルテン感受性がある方にとっては、グルテン制限が治療の一環として重要になります。ただし、SNSやインターネット情報だけで自己判断して除去食を始める前に、医療機関で相談してください。たとえばセリアック病では、グルテンを除去した状態で検査を受けると、血液検査や組織検査で異常が出にくくなり、正確な診断が難しくなることがあります。
SNSの情報は参考になることもありますが、極端な食事制限や医学的根拠の乏しい健康法をそのまま信じるのは危険です。「絶対に悪い」「全員が避けるべき」といった極端な情報には注意しましょう。気になる症状がある場合は、医師に相談し、グルテンフリーが自分に本当に必要なのかを確認することが大切です。
防衛医科大学校医学科卒業。がん研有明病院下部消化管内科副医長を経て、現在は天王寺やすえ消化器内科・内視鏡クリニック院長。日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会専門医・指導医。わかりやすく丁寧な診療を心がけ、地域医療に従事している。
(Hint-Pot編集部)
