仕事・人生
「妻が子どもを叱るという大変な役」に感謝 55歳で第2子誕生の高嶋政伸さん 夫婦で実践する子育ての役割分担
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「しょうもない」を大切にする教育論

――ある時、5歳の息子さんから「あなたはなんでそんなにしょうもないの?」と言われてうれしくなったそうですね?
「突然言われたので、お父さんはしょうもないことが大好きなんだよ、と、しょうもないことの素晴らしさを教えました。
『どうもどうも やあどうも』で始まる谷川俊太郎さんの『ごあいさつ』という詩を紹介し、言わなくたって生きていけるけど、これがあるから世の中がまわっているんだよと説明しましたが、息子はポカーンとしていましたね」
――効率主義や正解が求められがちな時代ですが、お子さんにはどのようなことを身につけてほしいですか?
「多様性の時代に常識とは何かを判断するのは非常に難しいですよね。善悪もそれぞれの立場によって違ってきますし……。私自身、勉強が苦手であまり常識には縛られない主義ですが、それを子どもに教えると訳が分からなくなるので、そこは義務教育の間は控えようと思っています。
逆に高校生以降は自分の目で見て体験して判断したらいいと思います。“百聞は一見に如かず”ですから」
――ご自身がお母様から受けた「子どもを伸ばす教え」は、今も引き継がれていますか?
「母の教えは、『まず、いいところを褒めなさい。叱って伸びる子は、褒めたらもっと伸びる』でした。
昭和7年生まれの母の青春時代は、戦中、戦後で、日常生活でもこん棒で殴られるほど厳しく指導されていた時代だったので、強い口調で主張していましたね。でも人にもよると思いますので。バランスも大事だと思います。うちは妻がしっかりと叱ってくれるので、私がいいところを伸ばすという役割分担ができています」
――最後に、どんな方に初エッセイ『おつむの良い子は長居しない』を届けたいですか?
「私自身が迷っていた時に、人生を元気づけてくださった大先輩のお言葉をたくさん紹介していますので、もしも、今、ご自身の人生が停滞していると悩んでいらっしゃるならば、この本を読んで少しでも元気になっていただきたいです。
自分を冷蔵庫に例えてみると、扉を開ければいろんなものが残っていて、その中には温めればまだおいしく食べられるものもたくさんあるはず。それを見つけるヒントになればうれしいです」
(日下 千帆)
日下 千帆(くさか・ちほ)
1968年、東京都生まれ。成蹊大学法学部政治学科を卒業後、テレビ朝日入社。編成局アナウンス部に配属され、報道、情報、スポーツ、バラエティとすべてのジャンルの番組を担当。1997年の退社後は、フリーアナウンサーとして、番組のキャスター、イベント司会、ナレーターのほか、企業研修講師として活躍中。