Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

海外ニュース

「プレゼントだから」と断ったのに…300円が返ってきた ハワイ在住ママが感じた日本との文化の違い

公開日:  /  更新日:

著者:i-know

「ご褒美ルール」が生んだ思わぬ出来事

たくさんのカプセルトイが並ぶ日本ならではの光景。海外に帰る前に、最後に楽しんでおこうと考える外国人観光客は多そう【写真:i-know】
たくさんのカプセルトイが並ぶ日本ならではの光景。海外に帰る前に、最後に楽しんでおこうと考える外国人観光客は多そう【写真:i-know】

 そんな日本滞在中、日本のママ友と、その娘のAちゃんとお出かけした際、カプセルトイをめぐって困った出来事がありました。そのママ友は、「カプセルトイは何かを頑張ったときのご褒美」というルールを決めています。

 一方、日本へ旅行で来ている私の娘は、カプセルトイを見かけたらすぐさま駆け寄り、「これ、欲しい!」と、せがんできます。いつもなら「この前やったばかりだから、ダメだよ」と諭すのですが、そのとき娘が欲しがったものは地域限定の景品で、その場所でしか手に入りません。しかも、300円という比較的お安い値段だったので、娘にお金を渡すことにしました。

 すると、その様子を見ていたAちゃんも、「私も欲しい」と何度もおねだりしました。しかし、ママ友は「ダメ」の一点張りです。

 申し訳なく感じた私は「私からプレゼントするね! 久々の出会いだから」と、300円をAちゃんに渡すと、満面の笑みで「ありがとう!」と言い、カプセルトイに向かって軽やかに走っていきました。

 それで、みんなハッピー! ……と思っていたのは私だけのようで、その直後、ママ友は静かに財布を開け、「申し訳ないから、これ受け取って」と、私に300円を返してきました。「あれは、Aちゃんへのプレゼントだから」と拒否しましたが、ママ友の強い意思に負け、お金を受け取りました。

「何か返さなきゃ」 日本で感じたお返し文化

 実は、こうした経験は今回が初めてではありません。

 日本のママ友へハワイのお土産を渡したときも、「ありがとう!」と喜ぶより先に、「え~、申し訳ない。今度、何か買って返すね」と話す人が少なくありません。そして後日、本当にお返しをくださいます。

 最初の頃は、その反応を見て「余計なことをしてしまったのかな」と戸惑ったこともありました。

 一方、ハワイのママ友は、記念日などに関わらず、何か良いものやお得な商品を見つけたら、ママ友やその子どもたちにプレゼントをする人が一定数います。それに対し、もらった側が「何かお返しをしなければ」という、プレッシャーを感じることはありません。

 その代わり「わぁ、うれしい! ありがとう! これ最高じゃん!」という言葉と、とびきりの笑顔でリアクションをするのが礼儀で、それが相手への“お返し”という暗黙のルールがあるように、個人的には思います。

 カプセルトイがきっかけで、そのような日米文化の違いを実感しましたが、あのとき、「Aちゃんの喜ぶ顔が見られただけで、十分だったのにな」と感じている私は、在米12年が経ち、すっかりアメリカナイズされているのかもしれません。

(i-know)

i-know(いのう)

大学卒業後、フリーランスライターに。お笑い雑誌やファッション誌で、著名人のインタビューを中心に活躍。34歳のとき日本のキャリアに一区切りをつけ、単身ニューヨークへ。その後、ハワイのロコ(地元民)と結婚し、現在は2人の子ども(8歳、6歳)をバイリンガルに育てるべく奮闘している。