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姑は敵か味方か!? 優しい言葉の裏に隠された、女たちの仁義なき戦い
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親世帯との同居なんて言語道断、家庭に干渉し合うのはもってのほか、個人主義バンザイ! な風潮が顕著になってきた令和時代。嫁姑との関係も、新たな局面を迎えています。
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CASE:01 伯母を使った義母の牽制
静岡県在住の関谷紀子さん(仮名・42歳)が覚えた違和感。それは、亡くなった義父の法事に出かけた帰り道のことでした。法要後に会食もありましたが、もう年齢的にもこうして親族が揃うこともなかなかないからみんなでお茶でもしようと、義兄の働きかけで近くのなじみの喫茶店に寄ることで話がまとまりかけたそうです。ところが、義伯母(義母の姉)が突然口を挟んできました。
義伯母は「お金がもったいない。あんた(義母)の家にしよう。嫁さんもいるんだから、みんなでやれば早いでしょ?」と言い出したそうです。紀子さんは思わず「うわ……面倒くさ……」と声に出しそうになったそうですが、義兄は独身で、嫁は自分1人。お茶と言いながらも、家でということになれば、お酒好きが多いため食事も用意しなければいけないことは目に見えていました。しかし、嫁の立場である以上は反対するわけにもいかず、親族は車に分乗して義実家へ向かうことになったといいます。
狭い義実家は、十数人の来客で座るところもない状態となり、お茶を出すだけでもてんてこまい。道中でお酒やお寿司を購入したものの、煮物など、他のおつまみを慌てて準備することになりました。
「これまで、義母とはとても良い関係を築いていました。キャリアウーマンだった義母は、こちらの世帯にまったくの無関心だったんです。逆に義伯母の方は、自身に子どもがいなかったため、私の夫を子ども代わりにかわいがっていたらしくて、結婚相手の私に対して不満がある様子。どうやら『家事スキルを見てやろうじゃないの!』と、姑意識が芽生えていたみたいで……」
元々料理が得意な紀子さんは、大人数分の酒宴の準備をすることは苦ではなかったといいます。しかし伯母が盛り付けや箸の出し方など、何かと注意を挟んでくるのが厄介だったとのこと。
また、一通りの配膳を終えてご主人の隣でお茶を飲もうと腰かけたところ、すぐさま義伯母から「嫁のくせに座ってるんじゃない」と親族の前で叱られたそう。ご主人はすぐにかばってくれ、紀子さんの代わりに手伝いを名乗り出たそうですが「それならいい!」とへそを曲げてしまい、紀子さんは「これがいわゆる“姑根性”ってやつかー」と感じたのだとか。
厄介な義伯母も、かわいい甥であるご主人に何か言われると口を出せないことが分かったのは良かったのですが、紀子さんはふと思ったことがあったそうです。
それは、義伯母が手厳しい姑のように口を出してくることに対して、本当の姑である義母は自分の姉と自分の嫁の様子を見て見ぬふり。しかも、紀子さんが親族たちの前で座っていることをとがめられたときは笑っており、うれしそうな様子にさえ見えたといいます。
「どうして、私がいろいろと言われて使われていることに義母は何も言わないのかな、って。もしかして、実は義母自身があれこれ私に対して不満に思っていたことがあったのかな、と」
現在も変わらない距離感で過ごしているそうですが、義母の本心が分からず余計に気を使うようになってしまったそうです。