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「恥ずかしくなり、隠れてしまいたいと思うほど自信をなくした」 16歳で交通事故に遭った男性 退院後に待っていた苦悩の日々 「高次脳機能障害」の実情とは
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会話や日常動作にも変化 退院後に直面した困難

意識が回復してから半年後、サボテンさんは退院。日常生活に戻りましたが、待ち受けていたのは、これまでとは一変した日常でした。
「最初の頃は、声がうまく出せませんでしたし、言葉も忘れていたので会話が成立しませんでした」
さらに、サボテンさんは入浴の仕方やごはんの食べ方などといった日常動作を忘れていたそうです。毎日、家族に教えてもらい、徐々に覚えていきました。
また、当時受けた知能検査では、IQ55という結果が出ました。この頃は、幼い子どものような言動も見られたそうです。
「その頃の記憶はありませんが、知らない人に突然、話しかけに行ったり、大きな音でアンパンマンの音楽をかけて踊ったりしていたそうです」
高次脳機能障害の人は、被害妄想を抱くこともあります。サボテンさんの場合は「悪口を言われている」「物を取られた」「みんなに見られている」などの思い込みに苦しみました。
「笑われている、あとをつけられていると感じてもいましたし、電車内では荷物を狙われていると思い込んでいました。自宅にいても、家の周りで誰かがずっと見張っていると思っていました」
ほかにも、日常生活の中で戸惑う症状は多々ありました。人や物に少し接触しただけで転倒することがあり、記憶に関する症状から人に言われたことや約束を覚えていられず、対人関係でトラブルが起きることも。こうした生活を送るなか、サボテンさんはしだいに、ひきこもりのような生活を送るようになりました。
しかし、そんな姿を見た家族のある行動が、サボテンさんにとって人生の大きな転機になります。その後、サボテンさんはどのようなきっかけで再び人と関わり、自身の経験を発信するようになったのでしょうか。後編では、家族とのエピソードと、その後の歩みをお伝えします。
(古川 諭香)

