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「公立の小中学校のクラスに似ている」 同じ人を好きでも気が合うとは限らない…推し活歴20年以上で感じた人間関係の難しさ
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年齢を問わず、推しから生きる気力や楽しみを得ている人が多くいます。とくに年齢を重ねるにつれ、友人を作りにくくなったり、変化の少ない日常に物足りなさを感じたりしがちです。そうしたなかで、推しができたことで人生が楽しくなり、ファン同士の新しい人間関係を築けたという人もいます。とはいえ、人が集まる場所では人間関係の悩みが自然と生まれるものです。今回は、推し活を20年以上続けてきた筆者が、推し活コミュニティにおける人間関係について考えてみます。
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ファン同士は自然と意識し合う
推し活のコミュニティは、公立の小中学校のクラスに似ていると感じることがあります。公立の小中学校には、「同じエリアに住んでいる」というだけで、さまざまな子どもたちが集まります。家庭環境や、学力、特技、趣味・嗜好はバラバラで、多様な背景を持つ児童・生徒が在籍しています。
クラスメイトを仲間と見るか、ただ同じ空間を共有しているだけの他人と見るかは人それぞれですが、クラスが同じというだけでお互いに意識し合うものです。また、ほとんど話したことのないクラスメイトであっても、住んでいる場所や親の職業などの情報が自然と耳に入ってくることもあります。
推し活のコミュニティでも似たようなことが起きます。筆者自身、イベント会場などでよく見かける人について「Aさんは○○(職業名)だよ」と教えてもらい、「お金持ちなんだろうな……。だから、たくさんイベントに参加できる余裕があるのか」と、その人について想像を一方的に膨らませた経験があります。
ファン同士はお互いに本名は知らなくても、「東京に住んでいる人」「マイカーを走らせて来る人」といった具合に、相手の素性をある程度、把握していることも多いです。
同じ人を推しているという共通点だけで、年齢、職業、生活環境がまったく異なる人同士が集まり、情報が自然と交わる場が生まれます。
大人になると友人は作りにくく、長年の友人とも家族構成の違いやライフスタイルなどによって話が合わなくなることも少なくありません。推しを通じた出会いが世界を広げてくれることもありますが、同じ推しを応援しているからといって、必ずしも考え方や価値観まで合うとは限りません。そこに、“意図せず発生した人間関係”ならではの悩みが生まれることもあります。
同じ人を長年推し続けてきたからこそ思うのですが、ファンコミュニティのメンバーは出入りがあっても、完全に入れ替わることはありません。学校で人間関係につまずいても、数年耐えれば卒業し、それぞれが異なる道に進みます。
また、職場でも転職など逃げ道はいくらか残されています。一方、ファンコミュニティでの関係は20年、30年、あるいはそれ以上続くことも珍しくありません。友人や同僚、さらには配偶者との関係より長く続くこともあり、なおかつ学校や職場のような逃げ道がない分、特有の難しさがあると実感しています。
