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「モヤシは栄養がない」は誤解? ヒゲ根は取るべき? 栄養士に聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

身近な野菜のひとつ、モヤシ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
身近な野菜のひとつ、モヤシ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 季節を問わず、比較的安定した価格で手に入るモヤシ。癖のない味わいが特徴で、炒め物や和え物など、食卓に登場する機会が多い野菜のひとつでしょう。身近な野菜ですが、栄養をはじめ、下ごしらえや保存について誤解していることも多いようです。栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。

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発芽する過程で、豆より増える栄養素も

 モヤシは、緑豆や大豆などの豆や種子を水に浸し、暗所で発芽させたものです。約95%が水分であるため、エネルギーはかなり低め。そのため「栄養がない」イメージがありますが、大豆モヤシには、たんぱく質などの豆に由来する栄養素が含まれています。

 とくに多く出回る緑豆モヤシの場合、発芽する過程で、緑豆にはほとんどないビタミンCが増えるのが特徴です。ほかにも、ビタミンB1やB2、葉酸、カリウム、食物繊維、アスパラギン酸などが挙げられます。

 味わいも淡泊なため、いつもの料理のかさ増しなどにも活用しやすいでしょう。ダイエット中の人は、高エネルギーな食材の一部をモヤシに置き換えることで、摂取エネルギーを抑えやすくなります。

調理前に洗うなど、下処理は必要?

 モヤシを調理する際に、洗うべきか迷う人もいるかもしれません。出荷前に清潔な水でしっかり洗浄されているので、原則、調理前に水洗いする必要はありません。もし、パッケージに水洗いが推奨されていたり、臭いなどが気になったりする場合は、ザルなどに入れて流水で軽く洗うようにしましょう。水に長時間浸すと、ビタミンCなどの水溶性の栄養素が流出してしまいます。

 また、モヤシの茶色い根の部分(ヒゲ根)を、1本ずつ取ったほうが良いのか気になることもあるでしょう。取り除くメリットは、食感や見た目が良くなることです。色合いやシャキシャキした食感に仕上げたい場合は、手間になりますが取り除いたほうが良いでしょう。

 ただし、ヒゲ根にもビタミンやミネラルなどの栄養素が含まれており、食物繊維はヒゲ根に多く含まれているともいわれています。家庭で食べる場合は、ヒゲ根付きで調理したほうが、栄養素を無駄なくとることができるでしょう。

モヤシは低温保存に向く野菜

 モヤシを未開封の袋ごと、冷蔵庫の野菜室で保存している人もいるかもしれません。しかし、モヤシは低温での保存に向く野菜で、野菜室は冷蔵室より温度が高めに設定されているため、傷みが早くなることがあります。買ってきたモヤシは、温度が低い冷蔵室へ入れておくと良いでしょう。

 しかし、鮮度が落ちやすい野菜でもあるので、冷蔵室へ入れたからといって何日も長持ちするわけではありません。購入後はできるだけ早く使い切りましょう。

 大量に購入してすぐに使い切れない場合は、冷凍保存する方法もあります。シャキシャキとした食感は落ちますが、冷蔵室保存より長持ちします。モヤシの表面の水分をキッチンペーパーなどで十分に拭き取り、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫へ。調理する際は解凍せず、そのままみそ汁やスープ、炒め物などに使いましょう。

 比較的、手頃な価格で手に入るモヤシ。栄養がないわけではなく、水洗いなどの下ごしらえも基本的に必要ありません。保存方法にも気をつけながら、日々の献立に活用しましょう。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾