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「娘は介護をするために結婚したわけじゃない」 義母から突然の抗議 妻に確認すると返ってきた思わぬ本音 夫婦カウンセラーがアドバイス

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:夫婦カウンセラー・原嶋 めぐみ

「介護は実子」は、危険な思想でもある

「典仁さんにまず考えてほしいのは、義両親の言動に問題があるかどうかと、奥様が現在の介護についてどう感じているかを、分けて考える必要があるということです」

 夫婦カウンセラーの原嶋めぐみさんは、そう指摘します。

「ほとんど交流のない義母から突然連絡があり、夫婦の生活について強い言葉で意見をされたら、典仁さんが『横やりを入れられた』と感じるのも無理はないでしょう。とくに、奥様自身もこれまで母との関係に悩んできたのであれば、なおさらです」

 ただし、義母の言動に納得できないからといって、妻が口にした「私がここまでやる必要があるのかな」という言葉まで、義母の影響によるものと考えるべきではないといいます。

「きっかけは義母だったとしても、そう感じているのは奥様自身です。これまで奥様が介護を担ってきた背景には、典仁さんやご両親への思いもあったのでしょう。そのことへの感謝を忘れず、まずは奥様が今、介護をどの程度負担に感じているのかを聞いてみてください」

 また、これまでは大きな問題なく続けられていた介護でも、両親の介護度が上がれば状況は変わります。だからこそ原嶋さんは、典仁さんが望む「これまで通り」を維持することよりも「これまでより妻の負担を軽くする」方法を考える必要があるといいます。

「介護度が上がり、今後さらに手助けが必要になるのであれば、典仁さん自身が担えることを増やせないか考えてみましょう。デイサービスや訪問介護の利用を増やすなど、外部の力を借りることも含めて、今の状況に合った介護の形を夫婦で考え直すことが大切です」

 その一方で、妻の両親との距離の取り方についても、夫婦で話し合っておく必要があります。

「奥様の母が娘を心配することと、夫婦の問題にどこまで介入するかは別です。典仁さんが直接連絡を受けることに抵抗があるのであれば、その気持ちを奥様に伝えていいでしょう。ただ、典仁さんだけで『もう口を出さないでほしい』と決めるのではなく、奥様自身が母親と今後どのような距離でつきあっていきたいのかも聞いてみてください」

 そして何より重要なのは、今回の問題を「義母が余計なことを言ったから起きた」と考えないことだと原嶋さんはいいます。

「『今まで問題がなかったのだから』ではなく、今の奥様がどう感じているのかを改めて聞く。そのうえで、夫婦がともに納得できる介護の形を探していくことが、これからも仲良く暮らしていくために必要なのではないでしょうか」

(和栗 恵)