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新幹線の自由席が満席→トイレで30分休憩 乗客から「ずっと入っていましたよね」 法的問題は?
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教えてくれた人:坂本 尚志
「30分いたから犯罪」ではない ただし下車を求められる可能性も
今回のケースでは、自由席に座れず疲れてしまったため、新幹線のトイレを休憩場所として約30分間使用しています。
結論から言うと、トイレに30分間いたというだけで、ただちに犯罪が成立するとは考えにくいでしょう。トイレの利用時間について、「○分を超えたら違法」とする法律上の決まりがあるわけではありません。腹痛や体調不良などで、結果的に長時間利用することも考えられます。
今回のケースで問題になるのは、トイレを長時間利用したことだけではありません。本来の目的とは異なり、休憩するために占有していたことです。
鉄道営業法42条では、車内の秩序を乱す行為などがあった場合、鉄道係員は旅客を車外または鉄道地外へ退去させることができると定めています。
どのような行為が「車内の秩序を乱す行為」に当たるかは、個別の状況によって判断されます。今回のように、ほかの乗客が利用したがっていることをノックなどで認識しながら、休憩を目的にトイレを長時間占有し続ければ、状況によってはこれに該当するでしょう。乗務員から退室を求められたり、場合によっては列車からの退去を求められたりする可能性もあります。
一方、同条は、こうした行為そのものに刑罰を科す規定ではありません。そのため「30分間トイレで休憩したから、鉄道営業法違反として逮捕される」と考えるのは、適切ではないでしょう。
「料金を払っているから降りない」 退去を拒否したら?
では、鉄道係員から下車するよう求められたにもかかわらず、「料金を払って乗っているのだから降りない」などと拒否した場合はどうでしょうか。
自由席は指定席と異なり、購入した時点で座席が確保されているものではありません。実際にJR東日本も、指定席は購入時に座席が確保される一方、自由席は座席が確保されておらず、乗車後に空いている席を利用するものと説明しています。
したがって、自由席特急券を購入したからといって、必ず座って移動できる権利が保証されるわけではありません。「座れなかったからトイレを休憩場所として使った」という事情だけで、長時間の占有が正当化されるとは考えにくいでしょう。
さらに、正当な理由なく退去を拒み続けたり、乗務員や駅員の対応を妨げたりした場合、その態様によっては威力業務妨害罪など、刑法上の問題に発展する可能性も。警察が対応する事態になることも考えられます。
ただし、下車するよう求められた際に一度拒否しただけで、ただちに犯罪が成立したり、逮捕されたりするわけではありません。退去を求められた経緯やその後の言動、鉄道会社の業務にどの程度の支障が生じたかなど、具体的な事情によって判断されます。
長時間立っていることが難しいほど疲れたり、体調が悪くなったりしたら、トイレを休憩場所として使い続けるのではなく、乗務員へ相談することが適切でしょう。
※本記事に記載された事例は、特定の事実関係に基づくものではなく、想定ケースとして構成されたものです。実在の相談・事件・人物等とは一切関係ありません。
(Hint-Pot編集部)